合宿内容

合宿を終えて2013
 自分はこの合宿が始まる前まで、一抹の不安に襲われていました。それは、去年自分が味わったような感動をもう一度、君たちに体験させてあげることができるのだろうかということでした。自分の中でマンネリ化してしまえば、それは自然と伝わり、ただ消化するだけの合宿になってしまいはしないかという想い。
 そうした不安を払拭してくれたのは、やはり君たちでした。顧問になって3年目になってようやく、君たちの表情を見る余裕が生まれ、君たちに部活をコントロールさせることができるようになった。Two brains are better than one. 顧問一人の考えつくことには限界がある。でも、ここには22人の頼もしい部員が、どんなに苦しい風が吹こうと、立ち向かっている。そのことに気づくことができたのは大きなことでした。信じて、任せること。3年かかってようやく到達することができました。
 新しい風が吹いているのを感じていたので、手応えはありました。最終日のTTでは、多くの部員が去年の自分を超えることができました。そして、マイルリレー。短距離と、中・長の融合。一緒に走ることで、更に団結感を深めることができました。終わった後のみんなの笑顔、涙、爽快感、達成感、充実感、陸上愛、見ている側も涙が出てきました。かつて、自分も高3のときに味わった感動、それを引き継ぐことができて、本当にうれしいです。と、同時に僕はもうこちら側にいるので、ちょっとさみしい気持ちもあります。君たちは、いずれここを巣立っていく人たちです。いろんなことを経験して、人間力を高めて、社会に出て、世界を変えてください。そして、是非幸せになってください。幸せは待っていてやってくるものではなく、自分から掴み取るものです。地位でも、名誉でも、お金でもありません。幸せは生き方です。自分が自分であることにどこまで納得できるか、今、自分のできることを全力でやっているかどうか、逃げていないか、諦めていないか、今回の合宿で24時間自ら問い続けてきたことと同じです。
 逃げれば、楽。
 でも、逃げたらレースは終わり。勝ち負けのない、ただ続いていく時間を進むだけ。
 
 困っている人に声をかけるか、かけないか、
 ごみを拾うか、拾わないか、
 自分のことばっかり、自分の気持ちばっかり考えてないか、
 面倒くさいことから逃げてないか、
 今この瞬間を楽しんでいるか、
 自分のやっていることに誇りを持てるかどうか、
 背負っているものはあるか、
 覚悟はあるか、
 
 今回の合宿を思い出にしてしまうのか、自分の中で燃え続ける内的動機づけ(internal motivation)にするのか、それは自分次第です。僕が高3の夏合宿でもらった感動は、いまだに心の中で燃え続け、どんなにつらい状況に追い込まれても、「よし、やるぞ!」と声を出して、一歩ずつ前に進ませてくれる原動力となっています。
 仲間のために泣き、自分のために努力した日々は、君たちのことをきっと後ろからそっと押してくれる力となるはずです。
 最後、サニアパークを去るときに、僕は心に誓いました。

 来年、更に成長した法政大学高校陸上部になって、また帰ってきます、と。

 Done! 



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