駅伝への想いと記録

2022年11月27日
       三鷹駅伝

 女子
 9:00/7:45座間
 2700m 11'29 区間1位 総合1位
 9:11/8:40萬歳
 2600m 11'16 区間1位 総合1位
 9:22/8:50安藤
 3200m 12'49 区間1位 総合1位
 9:35/9:00松田
 3800m 15'33 区間2位 総合1位
 最終結果 51'07 一般女子の部 優勝

 法政高校陸上部2022年の挑戦が終わりました。
 振り返ってみるとこんなに恵まれた年はありませんでした。
 人の輪、地の利、そして何より天の時に恵まれました。
 みんなの頑張りが陸上の神様に届いたとしか思えません。
 得たのは優勝カップやメダル以上のもの。
 安藤さんが沿道の人の応援で泣きそうになったと話していました。
 普段感じることのない応援してもらっているという実感。
 法政がんばれの声。
 君達は法政高校陸上部なんだと、
 誇りを持って日々過ごしていかなくてはいけないのだと実感したことと思う。
 “Succeed“
 引き継ぐとした今年のチームスローガン、
 その上での成功、
 どちらもそれ以上のものになって
 見たことのない景色をたくさん見せてくれた。
 これ以上の喜びはないし、
 2023年が楽しみでしかない。
 今のメンバーと紡ぐ新たな物語を楽しみにしています。

 法政高校陸上部顧問
 木村 越
2022年11月03日
2022全国高校駅伝東京都予選

男子歴代記録
1区10K    飯盛  33分19秒(2013)
2区 3K    矢田   9分53秒(2019)
3区8.1075K  酒井  28分21秒(2020)
4区8.0875K  隅内  27分20秒(2020)
5区3K     福澤   9分50秒(2019)
6区5K     齊木  17分20秒(2020)
7区5K     吉原  17分07秒(2020)

総合2時間24分46秒(2020)

女子歴代記録
1区6K   岩城 21分21秒(2020)
2区4.0975K 梅澤 15分35秒(2019)
3区3K   松井 11分20秒(2018)
4区3K   高橋 11分36秒(2014)
5区5K   澤部 19分10秒(2019)

総合 1時間21分14秒(2019)


女子
3年 山岡 25分26秒 総合 33位 区間33位

2区 4.10975K
1年 松田 16分36秒 総合 21位 区間12位

3区 3K
1年 安藤 11分50秒 総合18位 区間9位

4区 3K
1年 座間 12分32秒 総合15位 区間10位

5区 5K
3年 小林 20分30秒 総合16位 区間16位
トータル 1時間26分54秒   


 今日、抹茶のラテを買ってきた。
 試走会の時にLAWSONで買ったから。
 その時のみんなの記録が良かったから。
 おいしくなくて、本当は飲みたくなかったけど、やっぱり抹茶ラテにした。
 多分、今日の日のために、部員たちみんながそうやって天の時を掴み続けてきたんだと思う。
 駅伝のあと、マネージャーが本当に自然に落ちてるゴミを拾っていた。
 そういう景色が見れたことも、
 実は都駅伝と同じくらいの嬉しかったりする。

 これまでたくさんの駅伝を共に駆け抜けてきた。
 毎回、全力だった。
 今回のチームの予想順位は27位。
 それが16位。
 タイムも設定より2分以上速い。
 こんなことは経験したことがなかった。
 毎回の試走会でも限界を出し、そのタイムから先輩達の結果係数を算出して設定。
 過去の先輩たちの頑張りも圧倒する新たな係数。
 なぜ。
 忘れないでほしい。
 何が自分たちの限界を越えさせ、新しい景色を見せてくれたのか。
 自分達は何を求めて走り続けているのか、
 そのために大切にしなくてはいけないことは何なのか。

 駅伝の後、山岡と小林に聞いてみた。
 俺がずっと問いかけていたものは見れたかと。
 2人とも涙を浮かべながら、
 はい、
 と言ってくれた。
 よかった。
 そしてそれを可能にしてくれた1年生にも御礼を言いたい。
 ありがとう。

 他の学年より1年近く短かった練習時間。
 1年生はたった半年の準備期間。
 それでも成し遂げたんだ。
 証明したんだ。
 先輩たちの歴史を知り、
 その想いとともに走り、
 時間さえ越えられることを。
 今年のチームスローガン、
 歴史の継承、
 そして2番目の意味も。
 “Succeed”
 
 Yes, we did it.

 2022年11月3日
 法政高校陸上部顧問
 木村 越
2022年11月01日
 2022全国高校駅伝東京都予選会を前に

 山岡、小林へ

 都駅伝まであと2日。
 そうカウントダウンしている。
 特別な気持ちで。
 そう思える一年間だった。
 きっと同じ気持ちだろうと思う。
 そういう時間を共有できたことに感謝したい。
 山岡も、小林も、どんどん話しかけてくるタイプではないから、
 実際に話した時間はそれほど多くないかもしれない。
 それでも二人が走っている姿を見ながら、
 たくさん話をしてきた。
 時に走ることは、言葉よりも多くのことを伝える。
 特に二人はそうだった。
 そんな二人のことを見ながら、
 ずっと思ってきたことがある。
 その答えが明後日、見られるような気がしている。

 岩城達の代の時も、このように感じることはなかった。
 絶対的なエース、誰から見ても一番努力し、全てを走ることに捧げてきた岩城のラストランでさえ、駅伝というチームの中の1つだった。
 一度チームというものがなくなった中で、
 もう一度作ってくれたから思うのかもしれない。
 走っているとき、一秒の隙間もないくらい、陸上部の思い出があるといい。
 あの時はこうだった、
 先輩と過ごした日々、
 先輩になった日々、
 チームの中心となった日々。
 初めてできた夏合宿。
 頑張れるのは前帯上皮質の働き、
 じゃあそれを起動するものは何なのか。
 自分が頑張ってきた日々だろう。
 仲間と乗り越えてきた練習だろう。
 陸上が個人競技だと思っている人には絶対負けない、
 自分は一人で走っているんじゃない、
 仲間みんなと走っているんだという現実感。
 
 
 チームへ
 昨日、Seize the dayの話をした。
 今という瞬間は今しかない、
 その瞬間、瞬間を全力で、と。
 1年生にとっては、初めての都駅伝。
 あと2回ある。
 でも、今年のメンバーで走る都駅伝は、過去にも、未来にも存在しない。
 この瞬間に始まり、
 この瞬間に終わる。
 今しかない。
 選手は限界を作らないこと、
 サポートはともに走ること。
 自分達より速いチームはいくらだってある。
 でも、自分たちにしかないものがある。
 何をこの1年学んできたのか、
 大切にしてきたのか。
 法政高校陸上部の駅伝とは何なのか。
 その答えを君たちから教えてほしい。
 

 There are two great days in a person's life
 ―the day we are born and the day we discover why.

 人生には大切な日が2日ある。
 生まれた日と、生まれた理由を見つけた日。
 William Barclay

 
2020年11月03日
2020全国高校駅伝東京都予選
男子歴代記録
1区10K    飯盛  33分19秒(2013)
2区 3K    矢田   9分53秒(2019)
3区8.1075K  酒井  28分21秒(2020)
4区8.0875K  隅内  27分20秒(2020)
5区3K     福澤   9分50秒(2019)
6区5K     齊木  17分20秒(2020)
7区5K     吉原  17分07秒(2020)

総合2時間24分46秒(2020)

女子歴代記録
1区6K   岩城 21分21秒(2020)
2区4.0975K 梅澤 15分35秒(2019)
3区3K   松井 11分20秒(2018)
4区3K   高橋 11分36秒(2014)
5区5K   澤部 19分10秒(2019)

総合 1時間21分14秒(2019)

都駅伝写真はこちら


女子
1区 6K
3年 岩城 21分21秒(歴代記録更新) 213秒/km 総合 9位 区間9位

2区 4.10975K
3年 梅澤 16分38秒 244秒/km 総合10位 区間19位

3区 3K
3年 続池 12分02秒 241秒/km 総合12位 区間15位

4区 3K
2年 上田 12分06秒 242秒/km 総合12位 区間12位

5区 5K
2年 松下 20分05秒 241秒/km 総合13位 区間16位
トータル 1時間22分12   13位

男子
1区 10K
3年 大塚 34分12秒 205秒/km 総合30位 区間30位

2区 3K
3年 原口 10分32秒 211秒/km 総合32位 区間40位

3区 8.1075K
2年 酒井 28分21秒 210秒/km 総合30位 区間24位 (歴代記録更新)

4区 8.0875K
2年 隅内 27分20秒 203秒/km 総合20位 区間15位 (歴代記録更新)

5区 3K
3年 本橋 9分54秒  198秒/km 総合18位 区間14位

6区 5K
1年 斉木 17分20秒 208秒/km 総合17位 区間18位 (歴代記録更新)

7区 5K
2年 吉原 17分07秒 205秒/km 総合18位 区間18位 (歴代記録更新)
トータル 2時間24分46 18位(歴代記録更新)

 今日という日ほど、たどり着くことが難しかった年はなかった。
 チームスローガンとして掲げた“Beyond”とは、スタートラインに辿り着くことさえ難しいということの予兆を自ら暗示していたのかもしれない。
 去年は、絶対的な3年生女子エース澤部と、努力の塊である小雪、結束力の強い3年男子チームという存在があった。
 そうしてたどり着いた昨年の高みに挑戦すること自体、大きな挑戦であった。
 さらに奪われた3カ月。夏合宿。その後の部活の時間も1時間ほどという限定付き。
 校内に練習環境を持たない僕たちにとって、時間をかけてでも使える競技場に行くという選択肢さえ奪われた。
 もともと陸上経験の浅い部員たち。
 駅伝を経験している人と、そうでない人の差は自粛という時間の中では大きな差となって表れた。
 学校再開から、急ピッチでのチーム作り。
 今日というスタートラインに辿り着けたのは、なぜだったのだろうか。
 
 このチームの中心は、何といっても岩城だっただろうと思う。
 岩城の1年生デビュー戦の衝撃はすさまじかった。
 気楽な気持ちで入ったマネージャーも、岩城の走りを見て感動し、陸上競技の魅力に心を奪われた。
 岩城が努力をするたびに、他の部員たちも刺激を受け、岩城が話すたびに同じ志の部員が増えていった。
 岩城を部長に選んだこと、それだけは僕の中でも間違いなく正解だったと言うことができる。
 
 でも、駅伝を走り終えた後、岩城はこう言った。
 「同学年のみんなが本当に高い意識で陸上に取り組んでくれたこの1年間は、走ることが本当に楽しかった」と。
 岩城を形作ったのは、間違いなく君たち3年生の力。
 助けられたと思っていても、実は助けていることもある。
 駅伝最終ミーティングの時、梅澤がこう言った。
 「私は結子のようにはなれなかった。後輩たちに背中で見せてあげられるものが何もなかった」
 その日のクラスの学級日誌がたまたま陸上部の子の番で、こう書かれていた。
 「梅澤先輩は結子先輩のようにはなれなかったと言っていたけれど、私は本当に多くのことを梅澤先輩から教えてもらった」
 3年生だけの話ではなく、2年生も大きく関わって今回の駅伝が生まれた。
 これをチームと言わず、何と言うのだろう。
 
 他校の強豪校の部員が、駅伝の後にふと話しているのをうちの部員が聞いたらしい。
 「法政、すごかったな」
 恵まれた環境でないことを知っているのかもしれない。
 男女ともに、短距離も中長も一緒に活動している不思議な学校が、男女ともに結果を出したことに対しての賛辞かもしれない。
 結果で言えば、まだまだ上はいくらでもいる。
 でも、そういう人たちから見ても、今日の君たちの走りは圧倒的なものがあったということ。
 恐らく、この状況の中で一番チームとして全員が全員のことを想って役割を担っていたのは僕たちだった。
 だからこその、強さ。
 僕達しか持っていない強さを見せられた。
 
 そして、不思議と涙はない。
 今の僕が、去年の卒業生と今でも心で繋がっていて近くに感じるのと同様に、
 2年前の卒業生からいまだにLINEでメッセージが届くのと同様に、
 社会人になったOBと現役で4継対決をしようとなるのと同様に、
 今日、この日を持って、本当の意味で深い絆が君たち3年生とできたから。
 これまでできなかった話もこれからはできる。
 君たちもいずれ親になり、指導する側になったときにはわかるはず。
 相手の成長を思えばこそ、厳しく接しなければならないこともあることを。
 甘えを許さない姿勢こそ、相手の成長を促すことを。
 そういう関係が終わりを迎えたということ。
 これからは、君たち3年生が本当の意味で後輩たちの良き指導者となってほしい。
 僕から受け継いだものを、君たちが後輩に返す。
 法政高校陸上部の真の強さは、そこにある。
 君たちとまたトラックで会えることを楽しみにしている。
 卒業式までは、毎日待っている。
 
 1、2年生へ
 自分たちの最後の景色を想い描くこと。
 きっと素敵な景色が待っている。
 でも、本気で何かを得ようと思ったときには、何かを失わなければならない。
 今日の駅伝で、その覚悟ができたかどうか。
 他の子ができることができないかもしれない。
 でも、逆に言えば、その子達が一生かけても経験できないことを経験できている。
 どちらを取るか。
 言われたことをやる、では遅い。
 言われてないことを先にやる。
 今日の3年生が見た景色を自分たちも見たいと思うのであれば。
 人は覚悟が決まった時に成長するスピードが急激に上がる。
 それはきっと、今年の3年生が既に見せてくれたはず。
 1秒を削るためだったら、何でもする、そういう気持ちがあるかどうか。
 結局、才能と呼ばれるものは、そうした考え方のことだから。
 君たちの最後の景色が、今年の景色より霞むことは決してない。
 なぜなら、この10年間の先輩たちが、いつだって君たちの中に息づいているのだから。
 君たちと紡ぐ新たな冒険譚が素晴らしいものになるということだけ、予言しておこうと思う。

2020年11月3日
法政高校陸上部顧問
木村 越
 
 
2020年10月31日
  2020全国高校駅伝東京都予選会を前に

 3年生へ
 まずは今日という日を無事迎えられたこと、
 そのこと自体が奇跡であったことを記しておきたい。
 様々な高校生が高3最後の大会が奪われていくなか、
 こうしてスタートラインに立つことを許されたのは君達が拾い続けた天の時だけではない。
 校則をきちんと守ること、落ちているゴミを拾うこと、
 法政高校陸上部員として守らなければならないことのなかには、時に試練となるものもあったかと思う。
 チームのため、みんなが怪我をしませんように、目標を達成できますように、そう祈り続けながらつかみ続けた天の時。
 その願いは法政高校陸上部歴代の先輩達も、君達と同じ想いを込めて10年という月日をかけて積み重ねてきた。
 ここで改めて、今年のチームスローガン“Beyond”という言葉の意味を考えてみる。

 越える、

 そう言うと何かそこには越えるべき壁があるような気もしてくる。
 でも、本当の意味はそうじゃない。
 先輩達が積み重ねてきたものは、君達の敵となったり、脅威となったりするものでは決してない。
 積み重ねてきたのは、

 天の時、

 地の利、

 人の輪、

 勝つために必要な3つの要素ではなかったか。
 越える、のではなく、先輩達が築き上げてきた3つの力を借りること。
 都駅伝というスタートラインに立つために。

 この10年間、ずっと見続けてきた。

 誰かのために、自分のやりたいことを我慢して、苦しい練習に耐えたり、
 暑かろうと、寒かろうと、競技場で汗を流しながら、震えながら、サポートし続けたマネージャー達。
 顧問が短距離指導ができなかった不遇の世代。
 こんなチームとは走りたくないと3年がやめていった世代。
 自分達が出られなくなった都駅伝のスタートを見守るだけだった世代。
 そうした先輩達の想いを受け止め、
 諦めずに前を見続け、
 一歩ずつ、
 一歩ずつ、
 都駅伝のスタートラインを目指してきた。

 どの代も、特別だった。
 法政高校陸上部という特別な絆を持つ仲間達と、
 高校生という唯一すべての人が平等に夢見ることを許された特別な時間を共に走り続けた3年間。
 それを越えるということは、その想いを背負い、受け止め、自分の中の力として、共に走るということ。

 何年か前に、このページにこんなことを書いている。
 いつか電車で隣に座った他校の陸上部の子が、「今までいろんなことに妥協してきた自分がいた。でも、陸上だけは誰よりも頑張ったと言い切れる。どんなにつらくても、うまくいかなくても逃げなかった。私は、そんな自分が誇らしい」、そう語っているのを聞いて涙が出そうになるのをこらえながら、僕は「この子と3年間ともに夢を見ることのできた顧問は幸せだっただろうな」と感じていた、と。

 今はどうか。
 今年、男子4継チームが初めてハチマキを着けて走りたいと言ってきた
 女子4継チームは3年エースが欠場するのでハチマキは封印したいと言った
 4継メンバーを逃した3年部員が「共に走っている」と言った
 3年男子が駅伝を前に坊主にしてきた
 そんな3年生のことを想い、冷たい雨の降る中、試験期間中にも係わらず厳しい自主練に取り組んだ2年の姿もあった
 力になりたい、ただその一心で準備してきたマネージャー達もまた「共に走り続けた」3年間であったこと

 これ以上、何を望めるだろうか

 指導する立場であるため、普段はなかなか本音を語ることができないのも事実。
 一つだけ本当に悔しいと想っていることがある。
 最後の合宿に行けなかったこと。
 きっと最高の夏合宿になっただろうと思う。
 何度か君達と行っている合宿の夢を見たことも付け加えておきたい。
 本当に幸せな3年間だった。ありがとう。

 選手へ

 自分以外の誰かになろうとしないこと。
 自分にできること以上を出そうとしなくていい。
 まずは自分のために走る。
 走ることは自分の証明。

 自分が誰であるか。

 やってきたことを思い出し、誇りを持ち、自分らしい走りを心がける。
 後半、苦しくなる場面はきっとやってくる。
 そのときは思い出すこと。
 自分のために頑張ってくれた人たちのことを。
 悔しさで涙を流した仲間のことを。
 忘れてはいけない。
 走ることはチームの証明。
 苦しいことにチャレンジできることもまた、選ばれたものの権利であると同時に、
 次の走者に笑顔で襷を渡すことは選ばれたものの義務でもある
 最後の最後、競り合ったときには、木村先生の指導が一番だったと証明してほしい
 そう想うことが力になるのであれば
 これから何十年生きても、
 この日ほど誰かに期待され、応援される日はきっとない。
 走ること、その苦しみを楽しむこと。
 何千、何万kmと走ってきたこのチームでの冒険もあとわずか数km。
 
 高3の卒アル写真を撮ったとき、カメラマンの前ではぎこちない笑顔だった
 陸上部用の写真を撮ろうとHマークでポーズをしたら
 3年生が「自然と今日一番の笑顔になっちゃった」と言った。
 きっと、あの場にいたみんなが同じことを感じていたと思う。
 法政の名を背負い、走れることの喜びを忘れないこと。

 君達にとっての都駅伝が特別であるのと同じように、
 都駅伝は高校生陸上部員にとっての憧れの舞台。
 3年間、ここで走ることだけを目的に学校を選び、小さい頃から努力を積み重ねてきても、
 走ることができない部員もたくさんいる。
 隣を走っている他校の部員も、君達と同じか、それ以上の努力をしてきた仲間。
 敬意を持って、挑戦すればいい。
 勝って当たり前などと思ってはいけない。
 最後の直線になったら、そこから先は想いの強い方が勝つ。
 苦しさは同じ。
 苦しさを越える理由がどちらにあるか。
 託された想いを背負う必要はない
 このチームで最強のメンバーとしてただ選ばれただけ
 自分らしく走った結果、思うように走れなかったとしても、仕方な
 そういう可能性も含めて選考している
 自分にできないのだったら、他の人にもできなかったはず、くらいの気持ちでいい
 選んだ人の責任だから

 そして、忘れてはいけないのは、
 走っているのは、自分だけじゃないこと
 みんなが共に走っている
 うまくいっても、いかなくても、
 最高の結果に笑顔になるのも、
 悔しい結果に涙を流すのも、
 みんなで結果を分かち合おう

 今日、ミーティングで見せたムービー
 感動したのは、去年の順位だったのか
 そうではない
 今年はできない、声を枯らしながらの応援、
 泣きながら走っている先輩の姿だったはず
 数字ではなく、景色

 走ることは冒険であると言った
 冒険とはゴールに着くことだけが目的ではないと
 ゴールに至るまでの過程すべて
 楽しいことも、
 苦しいことも、
 道中にあったすべてのことに価値があると

 Beyondを掲げるこの年に
 挑戦するにふさわしい
 努力、
 想い、
 そして実力を伴ったこのメンバーが法政高校陸上部のもとに集まったこと
 そのこと自体を誇りに思う

 ここから先は、君達次第
 見せてみろ
 君達の物語のラストシーンにふさわしい景色を
 この10年の冒険最終章を

  I am not afraid. I was born to do this.  
  恐れはない。これを証明するために生まれたのだから。
  -Joan of Arc(ジャンヌダルク)

 2020年10月31日
 法政高校陸上部顧問
 木村 越
2019年11月24日
三鷹駅伝結果2019

男子歴代記録

1区 2.7K 隅内1年 8分38秒(2019)

2区 2.6K 矢田1年 8分53秒(2017)

3区 3.2K 瀬崎2年 10分47秒(2018)

4区 3.8K 大塚2年 12分29秒(2019)


女子歴代記録

1区 2.7K 三浦2年 10分11秒(2017)

2区 2.6K 松下1年 9分57秒(2019)

3区 3.2K 梅澤2年 12分21秒(2019)

4区 3.8K 岩城2年 14分7秒(2019)


男子

1区 2.7K 隅内1年 8分38秒(歴代記録更新)

2区 2.6K 本橋2年 9分04秒

3区 3.2K 酒井1年 10分47秒(歴代記録タイ)

4区 3.8K 大塚2年 12分29秒(歴代記録更新)

トータル 40分59秒(歴代記録更新) 3位


女子

1区 2.7K 上田1年 10分58秒

2区 2.6K 松下1年 9分57秒(歴代記録更新)

3区 3.2K 梅澤2年 12分21秒(歴代記録更新)

4区 3.8K 岩城2年 14分7秒(歴代記録更新)

トータル 48分2秒(歴代記録更新) 優勝

 相次ぐ選手の怪我。
 思うように練習が積めない。
 結果が出ない。
 初めての駅伝。
 部員一人ひとりが様々な不安と戦い、走り抜いた記録。
 サポートのメンバーも同様に緊張しながらの準備だった。
 チームとして戦う。
 それを文字通り体現したのはどのチームだったのか。
 去年のチームスローガンが「チームプライド」
 引き継いだのは強さだけではなかった。

 昨日、不安な気持ちで過ごしたことと思う。
 かく言う自分も、今朝は3時に目が覚めた。
 女子チームが1位と1分以上差をつけられているという夢を見た。
 でもきっと、今日スタートラインに着いた時には、そうした不安は消えていたことと思う。
 法政の強さを見せつけよう、
 そういう気持ちだったと思う。
 そう思わせてくれたのは誰だったのか。
 自分が一人でここまで辿り着いたなどと思ってはいけない。
 本当の強さは、誰かのためだと思うところからスタートするのだから。
 君達の強さはそれだけ想いを込めて応援してくれる誰かがいることの証明。
 応援したいと思ってもらえるだけの何かを今日まで成し遂げてきたことに誇りを持つこと。
 それこそ、自分達が勝ち取ったものだから。

 最後になりますが、本日お忙しい中、また雨が降る中、法政高校陸上部の応援に駆けつけていただいた皆様にお礼を申し上げます。
 年々、応援に来ていただく方々の数も増え、法政カラーに彩られた三鷹駅伝を見ると感無量です。
 また、昨年からのルール変更など、運営してくださった皆様にも感謝を申し上げます。

 今回の三鷹駅伝は、希望最終章、新しい歴史の始まりと位置付けて戦いました。来年、いよいよ法政高校陸上部は短距離、駅伝チーム両方が歴史を変える挑戦をする年になります。自分が顧問となって10年目、これまで積み重ねた失敗、悔しい想い、全てをかけて挑む一年にしたいと思います。与えられた環境の中でいかに咲き続けるか。今年以上の希望に満ちたチームとなって戻ってくることをお約束して、お礼の言葉に変えさせていただきます。

 2019年11月24日
 法政高校陸上部顧問
 木村 越
2019年11月04日
2019全国高校駅伝東京都予選
男子歴代記録
1区10K    飯盛  33分19秒(2013)
2区 3K    矢田   9分53秒(2019)
3区8.1075K  小宮山 28分38秒(2014)
4区8.0875K  瀬崎  29分24秒(2019)
5区3K     福澤   9分50秒(2019)
6区5K     隅内  17分31秒(2019)
7区5K     清水  17分10秒(2012)

女子歴代記録
1区6K   岩城 23分19秒(2019)
2区4.0975K 梅澤 15分35秒(2019)
3区3K   松井 11分20秒(2018)
4区3K   高橋 11分36秒(2014)
5区5K   澤部 19分10秒(2019)
都駅伝写真はこちら

女子
1区 6K
2年岩城 23分19秒(歴代記録更新) 233秒/km 総合  位 区間13位

2区 4K(換算)
2年梅澤 15分35秒(歴代記録更新) 228秒/km 総合 位 区間11位

3区 3K
1年松下 11分38秒(歴代2位記録) 233秒/km 総合 位 区間14位

4区 3K
3年小雪 11分52秒 237秒/km 総合 位 区間15位

5区 5K
3年澤部 19分10秒(歴代記録更新) 230秒/km 区間8位
総合12位 


 どの学校もこの日のためにやりたいことを我慢したり、苦しい思いをするとわかっているのに練習場所に来たり、
 そういうことをずっと繰り返して、やっと立てる場所。
 それだけの想いがあるから、誰だって勝ちたい。
 そういうライバル達の中でも常に前に進み続けるのは、何と言えばいいのだろう。
 難しいなんて言葉では片付けられない。
 もっと凄い何かだ。

 3年生、
 今日までの道のりは正に冒険という言葉がふさわしいものだった。
 こうだったらよかったのに、と思うことが一つもなく今日の景色を共に見れたことに感謝したい。
 荒川河川敷での駅伝形式だったら、きっと叶わなかった夢。
 全て君達の天の時が引き寄せた必然であったことを忘れてはいけない。
 生きていれば不遇にあうこともある。
 そんな時に、今回のことを思い出し、君達が踏ん張る力となるのであれば、僕のこの3年間も有意義であったと言える。
 都駅伝での圧倒的な走り、最強の3年生と呼ばれるのにふさわしいものだった。

 1、2年生
 今回の結果は君達の3年生への溢れる想いが生み出したもの。
 誰一人としてチームの勝利を心から祈らなかった部員がいなかった。
 当たり前のように思えるかもしれないけれど、
 そういうチームに巡り合えることもまた奇跡。
 希望が現実となり、
 男女ともに歴代最高記録を塗り替えたこと。
 それは全員で勝ち取ったものに他ならない。
 本当の努力とは、失敗したとしても目標を達成できるレベルになること。
 今日の駅伝は、まさにそれを証明した。

 この瞬間のために努力してきたのだと、
 高らかに謳おう。
 Seize the day
2019年11月02日
2019全国高校駅伝東京都予選
男子歴代記録
1区10K    飯盛  33分19秒(2013)
2区 3K    矢田   9分53秒(2019)
3区8.1075K  小宮山 28分38秒(2014)
4区8.0875K  瀬崎  29分24秒(2019)
5区3K     福澤   9分50秒(2019)
6区5K     隅内  17分31秒(2019)
7区5K     清水  17分10秒(2012)

女子歴代記録
1区6K   岩城 23分38秒(2018)
2区4.0975K 沢部 16分13秒(2018)
3区3K   松井 11分20秒(2018)
4区3K   高橋 11分36秒(2014)
5区5K   三角 20分12秒(2014)
都駅伝写真はこちら

男子
1区 10K
2年大塚 34分31秒(歴代2位記録) 207秒/km 総合34位 区間34位

2区 3K
3年矢田 9分52秒(歴代記録更新) 197秒/km 総合 位 区間22位

3区 8.1075K(換算)
1年吉原 29分26秒(歴代3位記録) 218秒/km 総合 位 区間52位

4区 8.0875K(換算)
3年瀬崎 29分24秒(歴代記録更新) 218秒/km 総合 位 区間41位

5区 3K
3年福澤 9分50秒(歴代記録更新) 197秒/km 総合 位 区間15位

6区 5K
1年隅内 17分30秒(歴代記録更新) 210秒/km 総合 位 区間39位

7区 5K
1年酒井 17分22秒(歴代2位記録) 208秒/km 区間31位
総合33位(歴代最高更新)


 今年の都駅伝は中止。競技会となります。
 本当にそうだったのだろうか。
 都駅伝とは何なのだろう。
 都駅伝に向けて3年間かけてきた高校生達の想いは、場所や方法を選ばず、圧倒的な力でその場にいる人たちに伝えてくる。
 自分達の3年間を見てくれ、
 後輩達よ、忘れないでくれ、と。
 ここに集った陸上を共に愛する仲間達の想いが、荒川河川敷に負けない素晴らしい景色を見させてくれたことをまず記しておきたいと思う。
 そして、歴代最強であることを証明した男子チーム。
 去年の順位で割り振られた組の中では圧倒的な存在感を見せた。
 たった1年。
 別の次元にまで成長できたのはなぜなのか。
 それはこの1年が、2年分の想いを背負っていたから。
 そして歴代の先輩達の想いを見て、受け継いできたから。
 何とも言えないほどバラバラだった1年男子が、想いを1つにするチームの3年になるだけの時間の重み。
 人間的成長なくして競技力の向上はなし。
 その通りだとしたら、一体君達はどれだけの成長を遂げたことになるだろう。
 今日の走りを見ていて、ただただ、誇らしかった。
 これまで君達が乗り越えてきた苦難を思い返すと、涙なしには見ることができなかった。
 約束は果たせただろうか。

 次は4日の女子駅伝。
 法政高校陸上部の伝説を作ろう。

2019年10月31日
 都駅伝への想い2019

 毎年、このメッセージを書いているときは特別な気持ちになる。
 君たちにとっては初めての都駅伝、2回目、最後の都駅伝。
 同じ想いで挑んできた先輩達。
 そんなみんなの気持ちを思い出してしまうからです。
 女子で初めて最強と言う言葉がふさわしいと思ったのはキキ。
 都駅伝前に練習に来ようとしてくれて、スケジュールの都合が合わず来れなかったけど、そのやりとりの中でこのメンバーの中で走らせてあげたかったとキキに言ったら、キキはこう返してきた。

「楽しそうだと思う面もありますが、私の代でも木村先生から十分すぎるご指導をいただきました。
 また今思うと、
 自分の代の環境でなければ得られなかったプレッシャーや向上心を経験でき、入部したタイミングに後悔はないです。
 素敵な3年間を過ごせたことに本当に感謝しています!
 後悔は個人的な部分で、部長としてうまく理想のチームを作れなかったこと、
 個人として頑張りきれなかったこと、
 試合を楽しみきれなかったことなど自分の責任の部分を特に駅伝で感じます。
 就職活動を終え、陸上部で得られたことは本当に貴重だったと感じ、感謝しています。
 今年顔を出していないOBも、毎年この季節には自分たちの代の達成感と後悔を思い出すと同時に、
 今年の後輩達はどんな走りをするか、部活日誌を楽しみにしています。
 プレッシャーや不安もあると思いますが、辛い時に前を向いて、走ることを楽しめるよう願って応援しています」

 今年の都駅伝までの道のりは歴代でも一番厳しかったと言える。
 最強の世代への大きな挑戦、
 中心選手達の怪我、
 猛暑、
 そして台風による荒川河川敷での都駅伝中止。
 2011年から君たちと関わってきたなかで学んできた知識、失敗、想いがなければここまでたどり着くことは決してできなかった。
 その中で傷つけてしまった君たちに対してもこの場を借りてお詫びしたい。
 でも、そうした経験がなかったら、このチームと出会うこともなかった。
 僕はただひたすら、君たちの悔しい想いを背負いながら、あの頃の君たちにしてあげられなかったことを目の前にいる部員達に返してきた。
 短距離も、中長も、最強のチームになろうとしている。
 だから、11月2日と4日は、心の中で後輩のことを応援してあげてほしい。

 そして今の君たちへ
 3年生
 初めて陸上部に来た時、「2年後、お前達が最強のチームを必ず作る」と言ったことを覚えているだろうか。
 あの頃の君たちはまだまだ何もわかっていなくて、頼りなくて、自分たちでもそのことをわかっていて、とても今日の自分のことを想像できてはいなかったに違いない。
 今日のミーティングで当日の設定タイムを発表した時、どう思っただろうか。
 この設定で行けば歴代記録を塗り替えることができる、
 難しいと感じただろうか。
 きっと、こう感じたに違いない。
 できる、と。
 あんなに遠く、届きそうもなかった景色まであと少し。
 頑張ったのは誰だっただろう。
 エントリーされた選手だけなのか、
 駅伝チームだけだっただろうか、
 一緒に走った短距離までか、
 いや、誰のサポートで練習できたのか、
 マネージャーまでか、
 そうじゃない、
 そんなことはもうわかっているはず。
 誰が走ろうと、自分も共に走っている。
 それがチーム。
 わかっていても、つらかった人もいる。
 誰もが立てる舞台じゃない。
 誰よりも早く寝て、
 朝も早く起きて、
 時間があったらトレーニングして、
 栄養にも気をつけて、
 練習では誰よりも頑張って、
 走り続けた3年間だった、と胸を張って言えるのに、
 それでも届かなかった人の想いがあるように、
 それをサポートし続けた家族の想いがあり、
 自分たちのことのように準備をし続けてきたマネージャーや短距離の気持ちがあり、










 3年間という時間は果たして長かったのか、
 短かったのか、
 作れた思い出は多かったのか、
 少なかったのか、
 ただ一つ自信を持って言えるのは、
 君達と過ごした時間全てがかけがえのない、一生忘れることのできないものになったということだけ。

 今年はトラックシーズンから法政高校陸上部の強さを証明し続けてきた。
 都駅伝を前にした時、
 個人のタイトルをどれだけ積み重ねても不安になる気持ちは残るかもしれない。
 スポーツという世界を前にした時、
 才能というものの大きさが圧倒してくるかもしれない。
 でも、それだけだったか。
 君たちが持っているもの、君たちしか持っていないものがある。
 なぜなら君たちは法政高校陸上部なのだから。
 練習だって、ミーティングだって、何一つとっても他校と同じものはなかった。
 それが最強の武器だということを確信できるくらいの経験は繰り返してきたはず。

 あれから5年。

 ずっと待っていたんだ。

 このメンバーが揃うのを。

 男女共に歴代最高記録を越える時を。

 希望は今、現実となる。

 
2018年11月25日
2018三鷹駅伝結果


男子歴代記録

1区 2.9K 福澤1年 9分26秒(2017)

2区 2.6K 矢田1年 8分53秒(2017)

3区 3.2K 瀬崎2年 10分47秒(2018)

4区 3.8K 福島2年 13分16秒(2018)


女子歴代記録

1区 2.6K 三浦2年 10分11秒(2017)

2区 2.6K 小雪1年 10分17秒(2017)

3区 3.2K 沢部1年 12分28秒(2017)

4区 3.8K 岩城2年 14分34秒(2018)
三鷹駅伝写真

男子

1区 3.2K 福澤10分42秒 (新コース)

2区 2.2K 矢田7分19秒(新コース)

3区 3.2K 瀬崎10分49秒(歴代記録更新)

4区 3.8K 福島13分14秒 

トータル 42分4秒 5位


女子

1区 3.2K 澤部 11分52秒(新コース)

2区 2.2K 続池 8分43秒 (新コース)

3区 3.2K 小雪 12分52秒

4区 3.8K 岩城 14分35秒(歴代記録更新)

トータル 48分2秒 2位


 最強の代と呼ばれた3年生が抜けて、新チームとして挑戦した三鷹駅伝。
 井の頭公園で練習していても、これまで応援してくださっていた方から、寂しくなるね、など3年生のいない景色に声をかけられることもしばしばあります。
 それでも、寂しいと感じることはありません。
 なぜなら、1・2年生の頑張る姿が3年生といた頃と何も変わらず一生懸命で、チームのために少しでも自分の限界を押し上げようとしている様子がこれまでのいろんなことを自然と思い出させてくれるからです。
 むしろ、3年生が遺してくれたものの方が大きく、男子チームは見違えるほどの成長を見せてくれました。
 駅伝に挑む姿に、男女の違いはなく、3年女子から受け取った熱い想いが男子チームを大きく変えました。
 駅伝選考会では、歴代記録保持者の飯盛君は流石に超えられませんでしたが、それ以外の歴代の先輩達を全て超えました。
 同じ練習、それでも気持ちが変わるだけでこんなに結果が変わる。
 そのことを学べたことはこれからの人生においても、大きな財産となります。
 そして女子チーム。今年も招待チームは県駅伝の1.2.5位チームの合同チーム。走ることに懸ける想いと注いできた時間は自分達より遥かに高い。最強の壁への挑戦でした。
 しかし、3連覇という高い壁に挑むことができたのは、先輩達が2連覇を達成してくれたおかげ。
 挑戦できることだけでも、誇らしいこと。
そう、最終ミーティングでは話をしました。
 でも、悔しい。
  本当に悔しい駅伝となりました。
 1区の並び順に関してはどうしようもないこと。
 でも、それを乗り越える方法が本当はあったのに、チームとしてそれができなかった。
 それが、悔しいです。

 今年のチームスローガンは「チームプライド」です。
 駅伝に向けての練習、そしてメンバーからはチームプライドを感じることができました。残念なのは、その気持ちを全員で共有できなかったこと。
 今回の負けは、勝てる可能性のある中での負けでした。
 サポートメンバーがもう少し一緒に走る気持ちを持ってくれていれば、ひっくり返せたタイム差でした。
 結局、チームとして負けたのです。
 だから悔しい。
 この気持ちを忘れてはいけないし、今と変わらずにいてはいけない。
 人は変わりたいと願った瞬間から変われるのだから。

 最後になりますが、選手達をサポートしてくれた保護者の皆様、昨年以上に様々な面で選手を支えていただいたことにお礼を申し上げます。
 また、遠方より陸上部の応援に来ていただいた法政大学の関係者の皆様、本校同窓会の皆様には、レース後に懇親会まで開いていただきました。心より感謝申し上げます。
 このHPを通じて、応援し続けていただいている皆様にもお礼申し上げます。
 2018年の法政高校陸上部のレースは以上で終了となります。
 悔しい経験も含め、間違いなく、史上最高の一年となりました。
 2019年は更に飛躍を遂げた一年とすることをお約束して、結びの言葉に代えさせていただきます。

 法政高校陸上部顧問
 木村 越

2018年11月03日
2018全国高校駅伝東京都予選
男子歴代記録
1区10K    飯盛  33分19秒(2013)
2区 3K    安達  10分18秒(2012)
3区8.1075K  小宮山 28分38秒(2014)
4区8.0875K  奥野  29分26秒(2014)
5区3K     白石   9分54秒(2014)
6区5K     渡辺  17分48秒(2014)
7区5K     清水  17分10秒(2012)

女子歴代記録
1区6K   岩城 23分38秒(2018)
2区4.0975K 沢部 16分13秒(2018)
3区3K   松井 11分20秒(2018)
4区3K   高橋 11分36秒(2014)
5区5K   三角 20分12秒(2014)
都駅伝写真はこちら

女子
1区 6K
1年岩城 23分38秒 236秒/km 総合26位 区間26位(歴代記録更新)

2区 4.0975K
2年沢部 16分13秒 237秒/km 総合21位 区間17位(歴代記録更新)

3区 3K
3年松井 11分20秒 227秒/km 総合19位 区間12位(歴代記録更新)

4区 3K
3年三浦 11分51秒 237秒/km 総合17位 区間14位

5区 5K
3年松浦 20分13秒 243秒/km 総合16位(1時間23分15秒)区間22位


男子
1区 10K
2年川田 39分25秒 237秒/km 総合94位 区間94位

2区 3K
2年矢田 10分27秒 209秒/km 総合90位 区間58位

3区 8.1075K
1年大塚 30分36秒 226秒/km 総合87位 区間75位

4区 8.0875K
2年福島 29分56秒 222秒/km 総合81位 区間51位

5区 3K
1年原口 11分26秒 229秒/km 総合80位 区間75位

6区 5K
2年瀬崎 18分22秒 220秒/km 総合74位 区間54位

7区 5K
2年福澤 18分23秒 221秒/km 総合73位 区間58位


 都駅伝が終わりました。
 この数週間は夜中に必ず目が覚め、一昨日くらいからは左耳がピーっと鳴りっぱなしでした。
 今日の駅伝を走った選手たちも同様の緊張感を抱えながら過ごした日々だったと思います。
 僕は高校生の頃、指導者というものに出会ったことがありませんでした。
 仲間と共に模索する日々。その中で培われた力もたくさんあります。
 高3最後の夏合宿、受験勉強と両立しながらの部活動も流石に最後の日。来てくれたOBの計らいで、感動的なフィナーレを迎えることができました。もしあのイベントがなかったら、自分の中高6年間の部活動の意味を考えることなく引退していた可能性もありました。
 不思議な縁です。あのとき来てくれたOBのおかげで、自分は迷っていた進路を教師一本に決め、大学卒業と同時に当時男子校だった法政第一中高等学校に赴任しました。そして、ある日ふと読んだ新聞に「風が強く吹いている」の紹介文があり、今に至ります。
 どこか一つでもピースがずれていたら、きっと今のようにはなっていなかった。
 僕が陸上部の顧問になることもなければ、松井さんと中2の東京駅伝で会うこともなく、松浦さんに電話することもなかった。
 それはきまぐれな運だったのか。
 やはり違うと思います。
 当時、僕は誰よりも硬式テニスを愛し、努力していました。後輩をまとめようと必死でした。学校への行き帰りの道では親友でもある部長と部活のことで喧嘩をし、明日も部活ができますようにと雨が降らないように祈る日々。
 そして教師になり結婚をし、子供ができ、誇れる父親というアイデンティティーを求めている中で出会った本だったからこそ、これだけの大きな変化になりました。
 全て、自分が招いた運命だったのだと思います。
 今日、法政高校陸上部は東京都ベスト16という快挙を成し遂げました。
 それは走ったメンバーの一人が欠けていても達成できなかったし、走らなかったメンバーとの競い合う関係がなくても叶えられない夢でした。才能ある先輩たちが心から望んだライバル関係、競い合う関係の中でしかたどりつけない高い次元。先輩たちの悔しい気持ちが、常に僕にもう一歩、新たな方法を模索させた結果だったと思います。

 初めて東京駅伝に参加するとき、合格した受験生に電話するとき、その1歩を踏み出す勇気を持たなかったら今日の駅伝は存在しなかった。
 何も走ることだけが挑戦でもない。
 箱根駅伝を目指した飯盛先輩はよく言っていました。
 誰でも飯盛にはなれる。
 確かに、才能という面ではそうかもしれない。
 でも、飯盛は、やはり自分で可能性を生み出す毎日を過ごしていたし、そのために必要な縁を自らの力で引き寄せていた気がする。
 男子も、女子も、短距離も、中長も、そういう意識改革が必要だと思っている。
 3年生の成長と共に、法政高校陸上部も大きく変化していった。それは単に僕が新たな理論を学んで練習方法を変えていったということだけではなく、3年生がどんどん陸上にはまっていく過程の中で成長したもの。3年生の本気が、チームを進化させた。
 来年、新チームが受け取るゼッケンは3年生からの贈り物。
 恥じない自分たちでありたい。
 そして、1桁を目指す冒険を始めたい。
 できないことはない。
 人はイメージできたことは必ず再現できるのだから。
 でも、まだ予言はしない。
 まだ何も始まっていないから。
 3年生と共に走った日々のように、君たちと数々の奇跡の瞬間を共有していく中で言える日がくると信じている。
 その冒険の日々が、今はただ楽しみでならない。
 
 3年生へ
 走ることを一生愛してほしい。
 jogger, racer, その先にあるrunnerへ。
 いくつものロードレースで君たちと会えることを楽しみにしている。
 走り続ける限り、僕たちの道は必ずどこかで交わるのだから。
 圧倒的な走力を身につけたOGになること。
 多摩湖駅伝では現役チームに圧勝すること。

 最後になりましたが、本日は陸上部始まってい以来の多くの保護者の方々に応援に来ていただきました。次戦は女子3連覇のかかる三鷹駅伝となります。男子チームも新しく生まれ変わり、活躍をしてくれると思います。いつも食事など細かなところまでご配慮いただき、感謝しています。今後ともよろしくお願いします。

2018年11月3日
 法政高校陸上部顧問
 木村 越
 
2018年11月01日
 駅伝への想い2018
 都駅伝前の最終ミーティングが終わりました。
 昨年の都駅伝、男子は歴代ワースト、女子は歴代最高、あの日から始まった新たな物語。

 男子は2年生になり、平均的な走力の厚みは歴代最高となりました。去年とは全く違う戦いとなることを、君達自身が一番実感していると思います。
 来年、君達は間違いなく歴代最高を塗り替える。最高のチームとなるために必要なこと全てが都駅伝にある。今の自分達に出来ることの全てをぶつけ、自分に足りないことを体に刻むこと。

 女子は約束の3年目。
 君達が入ってきた時から僕は約束をしてきました。
 3年後、君達は16位を目指せる、と。
 君達と出会って始まった物語。
 秘めた力の大きさか、1年の時から振り回され続けた3年間。
 もしかしたら法政高校陸上部はなくなっていたかもしれないし、3年の部員が都駅伝に部活を辞めたものとして応援に来ている可能性もあった。
 つなぎ止めたのは誰の涙だったか。
 2年前の文化祭後のミーティング、話をした時に泣いていたのはやまもんだった。君の涙が、あのミーティングでのまっすぐな想いが今に繋がっていると言っても過言ではない。
 だから、もう一度言う。
 都駅伝のスタートラインに立つのは選手かもしれない、
 でもそのスタートラインに立てるのは君達一人ひとり、みんなの想いがあったから。
 選ばれた人には走る権利と、チームプライドを背負って走る義務がある。
 忘れてはいけない。
 苦しい想いができることも権利であることを。

 このチームで走れるのはこれが最後。
 君達と16位という夢に向かって挑戦できることを誇りに思う。
 これまで数々の予言をしてきた。
 多分、その全てを実現してきたと思う。
 3年前の予言を現実にする時。
 成功したら君達の努力。
 そして失敗はない。
 そう、予言しておく。
 さぁ、行こう。
2017年12月15日
2017三鷹駅伝

男子歴代記録
1区 2.6K 福澤9分25秒(2017)
2区 2.6K 田丸8分46秒
3区 3.2K 横田10分54秒
4区 3.5K 飯盛10分45秒

女子歴代記録
1区 2.6K 三浦 10分12秒(2017)
2区 2.6K 小雪10分31秒(2017)
3区 3.2K 沢部12分12秒(2017)
4区 3.8K 松浦14分54秒(2017)

男子
1区 2.6K 福澤9分26秒(歴代記録更新) 区間10位
2区 2.6K 矢田8分53秒 区間3位
3区 3.2K 瀬崎11分17秒 区間6位
4区 3.8K 川田13分39秒 区間12位
トータル 43分15秒 6位

女子
1区 2.6K 三浦 10分11秒(歴代記録更新) 区間2位
2区 2.6K 小雪10分17秒(歴代記録更新) 区間1位
3区 3.2K 沢部12分28秒(歴代記録更新)区間1位
4区 3.8K 松浦14分53秒(歴代記録更新)区間2位
トータル 47分49秒 優勝、2連覇達成


  先輩たちが挑んでも越えられなかった壁がありました。
  都駅伝26位、三鷹駅伝2連覇。
  都駅伝では22位を記録し、三鷹駅伝の2連覇を達成しました。
  今回の三鷹駅伝は、簡単に勝てる駅伝ではありませんでした。
  招待チームは福島県の名だたる陸上強豪校の選手たち。
  個人だったら勝負になりませんでした。
  それでも、チームであれば、可能性はある。
  最後の選考会の前の試算では22秒差で負けていて、選考会でベストを大幅更新して4秒差で逆転の可能性が出てきました。それでも、それらを達成するには、3つの要素が必要でした。
  地の利、
  人の和、
  そして天の時。
  三鷹という大地に根を張り、毎回の練習で積み重ねた感謝の気持ち。
  法政高校陸上部でしかできない、集団戦術、チームワークは7年間の試行錯誤を経て歴代最高のものになっていました。
  そして、最後は天の時。
  落ちているゴミは拾う、学校のルールは細かなものまできちんと守る、自分にとって面倒なこと、不利なことを自ら進んでやるときに心の中で少しずつ願掛けをする。
 「このゴミを拾いますから、どうか陸上部の部員に天の時が味方をしますように」
  去年の三鷹駅伝を経験し、後援会の方々から応援してもらえることのありがたさ、法政という名を背負うプライドが芽生え、そうして積み重ねた1年分の天の時。
  あとは信じるしかありませんでした。
  不可能への挑戦。
  Impossible、その言葉の中にはI'm possible、自分ならできるという言葉が隠れていると信じたスタートライン。
  部員たちのここまでたどり着くまでに流した汗と涙が、天の時をも味方につけました。
  女子の2連覇、そして男子6位、自分達が最初にいた位置を知っている部員からすると奇跡としか言いようがありません。
  人は、いろんなことを言い訳にします。
  時間がない、才能がない、お金がない。
  でも、僕たちにはたくさんの可能性がある。たくさんの選択肢がある。
  そう信じ続けた1年間でした。
  それも全て、今の2年生達が懸命に取り組む姿から僕に教えてくれたことです。
  君たちがいなかったら、今日の奇跡は起きなかった。
  君たちと過ごせた1年間を誇りに思う。
  

  今朝も、朝早くから、遠方から、たくさんの方々が応援に駆けつけてくださいました。
  三鷹駅伝の後には懇親会までも準備していただきました。
  この場を借りて、御礼を申し上げます。
  「気づくと法政カラーのものばかり買ってしまう」そんな話を部員がしています。
  後援会の方々からお話いただいたことから愛校心が深まっています。
  法政に入ってよかったと、言葉にならないほどの気持ちと共に部員たちが巣立っていけるよう、新たな1年を送っていきたいと思います。
  今後とも、法政高校陸上部をよろしくお願い申し上げます。
2017年11月03日
2017全国高校駅伝東京都予選
男子歴代記録
1区10K    飯盛  33分19秒(2013)
2区 3K    安達  10分18秒(2012)
3区8.1075K  小宮山 28分38秒(2014)
4区8.0875K  奥野  29分26秒(2014)
5区3K     白石   9分54秒(2014)
6区5K     渡辺  17分48秒(2014)
7区5K     清水  17分10秒(2012)

女子歴代記録
1区6K   松浦 24分14秒(2017)
2区4.0975K 高橋 16分24秒(2013)
3区3K   三角 12分02秒(2012)
4区3K   高橋 11分36秒(2014)
5区5K   三角 20分12秒(2014)
都駅伝写真はこちら

女子
1区 6K
2年 松浦 24分14秒 区間 29位(歴代記録更新)

2区 4.0975K
1年 小雪 16分25秒 区間 25位
総合 40分39秒 総合 27位

3区 3K
2年 松井 12分8秒 区間 20位
総合 52分47秒 総合 25位

4区 3K
2年 三浦 11分59秒 区間 15位
総合 1時間04分46秒 総合 23位

5区 5K
1年 沢部 20分18秒 区間 22位
総合順位 22位 1時間25分04秒

男子
1区 10K
3年 小畑 39分4秒 区間 94位

2区 3K
1年 福島 11分28秒 区間 90位
総合 50分32秒 総合 95位

3区  8.1075K
1年 瀬崎 32分28秒 区間 89位
総合 1時間23分0秒 総合 93位 
 
4区 8.0875K
1年 川田 33分4秒 区間 88位
総合 1時間56分04秒 総合 93位

5区 3K
2年 田所 11分25秒 区間 81位
総合 2時間07分29秒 総合 94位

6区 5K
1年 矢田 20分26秒 区間 94位
総合 2時間27分55秒 総合 96位

7区 5K
1年 福澤 19分53秒 区間 85位
総合順位 95位 2時間47分48秒

 投げた先のハンマーがどこに飛ぶのかは関係ない。
 そこに至るまでの過程が大切だと書きました。
 今日、女子が1、2年生のみのチームで歴代最高を更新しました。
 それでも実際に走り終わった時に、ふと思ったより当たり前に感じている自分がいることに気づきました。あれほど越えられなかった壁をようやく乗り越えたというのに、そのことを成るべくして成ったと感じていました。
 練習でずっと見てきた。
 男子をも飲み込むほどの勢いを。
 熱意を。
 練習中に感じた感動や衝撃の方が大きかったかもしれません。
 都駅伝にだけ不思議な魔力があると思っていましたが、都駅伝に向かう道中にこそ本当の価値があったのです。
 改めて、おめでとう。
 22位という数字は、法政高校陸上部の新たな称号になる。
 男子は、今日を境に生まれ変わろう。都駅伝を経験したのだから、もう言い訳はできない。
 これで頑張れなかったら、きっとこの先何に対しても真剣に取り組むことができない人間になってしまう。僕が高校時代、テニスを通じて学んだ精神を、君たちも陸上を通じて身につけてほしい。
 決められたことを決められただけやっていても、面白さはわからない。
 自分の頭で考えて、工夫してやってみてこそ、どんな雑用だって面白い仕事になっていく。
 最低限ではなく、常にそこに自分しかできない何かを付け足していくこと。
 単純な作業でも、ひとつひとつ心を込めてやることで自分にしかできないことへと変わっていくように。
 同じ練習をしていても、物事に対して取り組む姿勢が違う人は、結果が変わってくる。
 同じ練習をしているんだから、女子にできて、君たちにできないことはない。
 高校生にしか見れない夢がある。
 僕はそういう夢を見ている君たちのサポーターでありたいと思っている。
 君たちが見ている夢を一緒に見たいと思っている。
 明日からは三鷹駅伝に向けての厳しい練習が待っている。
 2年生にとっては最後の三鷹駅伝。
 いよいよラストイヤーが始まろうとしている。
 また積み重ねよう。
 最高の日々を。

 最後になりましたが、本日はとても多くの保護者の方々に応援に来ていただきました。お子様達の一生懸命な姿をご覧いただけたこと、うれしく思います。今後、中長は三鷹駅伝、短距離は秋季大会を控えております。是非、今後ともお気兼ねなく応援に来ていただけたらと思います。子供たちにとって最大にして最高のサポーターは保護者の方々以外にはありません。また、このHPを通じて応援していただいている方々にも御礼を申し上げます。皆様のおかげで、法政高校陸上部はまた新たな一歩を踏み出すことができました。来年、この地に帰ってくるとき、男女とも、今日からは想像できないほどの成長を遂げてスタートラインにつくことをお約束して結びの言葉とさせていただきます。
 三鷹駅伝の応援もよろしくお願い申し上げます。

2017年11月3日
 法政高校陸上部顧問
 木村 越
 
2017年11月01日
      2017 全国高校駅伝東京都予選に向けて

 2014年から止まってしまった時。
 再び動かし始めるのに3年かかりました。
 あの頃は毎日の部活に行くのが楽しくて、自分も高校時代に戻るような感覚でした。
 女子は2年連続の26位、85分58秒。男子は58位。
 これが法政高校陸上部の高みとして君臨し続けました。
 男子は去年、伝統が途絶え、女子も46位に沈みました。
 あの日から一年。
 でも実際には十年分にも感じるほど濃密な時間を送ってきました。
 部活に行くのが楽しみで仕方なく、部員たちの様子を見ることが最大の喜び。
 そんな気持ちで毎日を過ごすことができました。
 本当に幸せな一年だったと言えます。

 昨年の都駅伝後、僕はこう書いています。
 チームになるために
 来年、またここに帰ってくる
 これまでの法政高校陸上部ができなかったことを
 成し遂げるために

 その言葉通り、日本一のチームになって帰ってきました。
 結果は関係ありません。
 室伏選手は指導した高校生の投げたハンマーの行き先を見ませんでした。
 投げるまでの過程が大切。
 正しい動作ができていれば、自ずと結果はついてくる。
 投げた先がどうなのかは関係ない。
 君たちと過ごした一年間が最高のものであったことは間違いなく、
 もう一度やり直したいことがあるかと聞かれても全くない。
 もし、もう一度人生をやり直したとしても、僕はやはり教師になり、君たちと出会いたいと思う。
 
 君たちが拾ってきたゴミの数だけ運が味方する。
 君たちが誰かのためを想い、自分を犠牲にした分だけ前に進める。
 最終的な判断は僕がしたし、目標設定タイムも僕が決めた。
 何か上手くいかないことがあったら、それはだれのせいでもなく、僕のミス。
 君たちが恥じることは何もない。
 
 あえて言おう。
 たかがかけっこ。
 隣の人と競い合って、競い合うことを楽しめばいい。
 負けたって、君たちの価値が変わることは1ミリもない。
 1年生にとっては陸上を始めてわずか半年。
 夏合宿で走ったハーフマラソン、感動したのはタイムか、自分らしく走ったことか。
 女子はあの時と同じ距離を5人で分かち合い、男子はその倍の距離を7人で走る。
 考えるだけでワクワクすればいい。
 天の時
 地の利
 人の和
 すべてを手にするのは難しい。
 でも僕たちの前に現れることをただひたすら祈ろう。
 拾ってきたゴミの数だけ
 走ってきた距離だけ
 積み重ねたベスト更新の数だけ
 共に涙を流し、笑いあった日々の数だけ
 
 この日を生涯絶対に忘れられない最高の一日にしよう
 
   Seize the day
 
2016年11月20日
2016三鷹駅伝

男子歴代記録
1区 2.9K 水上10分1秒
2区 2.6K 田丸8分46秒
3区 3.2K 横田10分54秒
4区 3.5K 飯盛10分45秒

女子歴代記録
1区 2.9K 三角12分11秒
2区 2.6K 近藤10分41秒
3区 3.2K 山本13分11秒(NEW)
4区 3.5K 松浦13分54秒(NEW)

男子
1区 2.9K 2年田丸 10分18秒 区間8位 総合8位
2区 2.6K 1年田所 8分56秒  区間4位 総合5位
3区 3.2K 2年小畑 11分09秒 区間3位 総合3位
4区 3.5K 2年平 11分15秒  区間賞  総合3位
トータル 41分38秒
3位

女子
1区 2.9K 1年松井 12分12秒 区間賞  総合1位
2区 2.6K 1年三浦 10分48秒 区間賞  総合1位
3区 3.2K 1年山本 13分11秒 区間賞  総合1位(法政女子3区区間記録)
4区 3.5K 1年松浦 13分54秒 区間2位 総合1位(法政女子4区区間記録)
トータル 50分05秒
優勝

大切な大切な一枚ができました。
共に走り続けたからこそ、たどり着けた場所。
共にその感動を味わうことができたことを、
今日このときを一緒に過ごすことができたことを誇りに思います。

チームとして、同じことを目指し、叶えることは簡単なことではありません。
努力しても、報われるとは限らない。
天の時、地の利、人の和、全てが揃わないと叶えられないことがある。
だからこそ、今日この日のことはきっといつまでも、後輩たちに語り継ぐことになる。
君たちに先輩たちのことを語り継いできたように。

顧問として、君たちに出会えたことを幸せだと思う。

いつか電車で隣に座った陸上部の子が、「今までいろんなことに妥協してきた自分がいた。でも、陸上だけは誰よりも頑張ったと言い切れる。どんなにつらくても、うまくいかなくても逃げなかった。私は、そんな自分が誇らしい」、そう語っているのを聞いて涙が出そうになるのをこらえながら、僕は「この子と3年間ともに夢を見れた顧問は幸せだっただろうな」と感じていました。
その顧問の気持ちが、今日わかったような気がします。

毎年、三鷹駅伝の際には法政高校陸上部を本当にたくさんの方が応援してくださいます。今日は新幹線で駆けつけてくれた方もいらっしゃいました。三鷹駅まで特大サイズの後援会旗をバイクで運んで応援してくださった方、懇親会でも部員にとって本当に貴重なお話をたくさんしていただきました。一つ一つのご厚意に、本当に細やかな気遣いがあることを学ばされました。今年は法政の先生たちも一緒に走ってくれました。
全て、法政という伝統校の持つ人の和です。

あの時、見えていなかったものがはっきり見えてきたはずです。
何のために走るのか。
走った先に何があるのか。
自分にとってそれが価値あるものであるとき、
何が何でも叶えたい何かが見つかったとき、
本当の第一歩が始まるのです。

SEIZE THE DAY

今日の走りにはその輝きが詰まっていました。



最後になりましたが、本日沿道、その他さまざまな場所で本当に多くの方から法政高校陸上部の応援をしていただきました。心より感謝申し上げます。日頃お世話になっている方々、三鷹市への感謝の気持ちを込めて、今後とも邁進していきます。変わらぬご声援のほど、よろしくお願い申し上げます。

2016年11月03日
2016都駅伝結果

男子歴代記録
1区10K    飯盛  33分19秒(2013)
2区 3K    安達  10分18秒(2012)
3区8.1075K  小宮山 28分38秒(2014)
4区8.0875K  奥野  29分26秒(2014)
5区3K     白石   9分54秒(2014)
6区5K     渡辺  17分48秒(2014)
7区5K     清水  17分10秒(2012)

女子歴代記録
1区6K   松家 24分23秒(2012)
2区4.0975K 高橋 16分24秒(2013)
3区3K   三角 12分02秒(2012)
4区3K   高橋 11分36秒(2014)
5区5K   三角 20分12秒(2014)


女子
1区 6K
1年 松浦 24分42秒 区間40位

2区 4.0975K
1年 松井 17分39秒 区間41位
総合 42分21秒 総合45位

3区 3K
3年 近藤 13分28秒 区間54位
総合 55分49秒 総合46位

4区 3K
1年 三浦 13分15秒 区間45位
総合 1時間09分04秒 総合46位

5区 5K
1年 山本 21分30秒 区間46位
総合 1時間30分34秒 総合44位?

総合順位 46位 1時間30分34秒

 都駅伝が終わりました。
 今年の都駅伝はこれまでと比べても特別なものでした。
 挑戦者として戦い、
 厚い壁に跳ね返され、
 いろんな感情を抱きました。

 自分の立ち位置がわかった、
 3年生まで繋げるか不安で押し潰されそうだった、
 陸上部を辞めたいとたった一瞬だけど思った、
 陸上部に入ってよかったと思った、
 1年生のコメントです。

 誰だって頑張っていたら、今の自分に満足したい
 認めてほしい

 でも、それを認めるのかどうかは結局最後は自分
 絶対になんとかしたい場面で何もできない自分のままでいたくない
 これほど真剣になれる舞台だからこそ
 最高の自分で次こそは勝負したい

 厳しい言葉は未来の自分からの声
 ここで踏ん張らないと将来後悔する
 今のままの自分ではたどりつけない
 自分を変えたい

 そう思えた時から陸上はスタートする

 そこから先の可能性は無限大

 駅伝の借りは駅伝でしか返せない

 最後に3年生が伝えたことを忘れてはいけない

 駅伝を経験したものとして、今度は君たちが後輩に引き継ぐ責任がある

 駅伝を経験していない1年生に、駅伝を伝える

 チームになるために

 来年、またここに帰ってくる

 また、帰ってくるんだ

 そのイメージはできているか

 これまで以上の自分と

 真に繋がったチームとなって

 これまでの法政高校陸上部ができなかったことを

 成し遂げるために
2015年11月22日
2015三鷹駅伝

男子
1区 2年 水上
区間 10分01秒 設定 9分30秒
総合 10分01秒 設定 9分30秒
順位 9位

2区 1年 田丸
区間 8分46秒 設定 9分06秒
総合 18分47秒 設定 18分36秒
順位 6位

3区 1年 小畑
区間 10分56秒 設定 10分40秒
総合 29分43秒 設定 29分16秒
順位 5位

4区 1年 平
区間 11分23秒 設定 11分05秒
総合 41分06秒 設定 40分21秒
順位 5位

女子
1区 1年 武内
区間 13分18秒 設定 13分03秒
総合 13分18秒 設定 13分03秒
順位 6位

2区 2年 近藤
区間 10分41秒 設定 10分50秒
総合 23分59秒 設定 23分53秒
順位 4位

3区 1年 二条
区間 14分02秒 設定 13分20秒
総合 38分01秒 設定 37分13秒
順位 4位

4区 2年 神田
区間 13分59秒 設定 13分48秒
総合 52分00秒 設定 51分01秒
順位 4位

個人でも戦える強さ
自分より信頼できる仲間
それこそ法政高校の新たな可能性

昨年の三鷹駅伝後に書いた言葉です。
僕たちはその可能性だけを求めて1年間やってきました
結果、届いたのか、
男子は初心者ばかりのチームでよくやりました。
三鷹駅伝の前日も1年生3人は僕のところに来て、明日どんなイメージで走ればいいですかと相談してきました。
個人の本気が繋がったチーム
初めてそう感じました。
女子に関しては個人の頑張りは感じましたが、チームという部分ではまだまだでした。
それがそのまま結果につながりました。
僕たちのチーム作りに関しては、まだ始まったばかりです。
言い訳をしてはいけない。
自分たちは頑張った、
そう言ってしまったら、
ここで成長は止まる。
チーム全員がこの日のために、
等しく犠牲を払いながら、
全てを捧げることができたと、
そう言ってスタートに立ちたい。
そういうチームでなければ、来年は走る資格がない。
「法政、頑張れ」
一体どれだけ多くの方にそう声をかけてもらえたか、
それを忘れてはいけない
そして、その声に恥じない努力を積み上げる365日に。
変わろう
変えよう
自分達ならできると、
お互いを励ましあえるチームに
先輩たちの歴史と、
自分達の想いの両方を背負って走る
最強のチームに。

2015年11月04日

2015都駅伝結果

法政高校陸上部歴代区間記録
男子
1区10K    飯盛  33分19秒(2013)
2区 3K    安達  10分18秒(2012)
3区8.1075K  小宮山 28分38秒(2014)
4区8.0875K  奥野  29分26秒(2014)
5区3K     白石   9分54秒(2014)
6区5K     渡辺  17分48秒(2014)
7区5K     清水  17分10秒(2012)

女子
1区6K   松家 24分23秒(2012)
2区4.0975K 高橋 16分24秒(2013)
3区3K   三角 12分02秒(2012)
4区3K   高橋 11分36秒(2014)
5区5K   三角 20分12秒(2014)

都駅伝の様子(OGの高橋さんが撮影してくれました)

女子
1区 6K
3年 岩橋 24分29秒 区間41位(昨年と同タイム)

2区 4.0975K
2年 近藤 17分59秒 区間46位
総合 42分28秒 総合41位

3区 3K
1年 二条 13分21秒 区間51位
総合 55分49秒 総合41位

4区 3K
1年 藤原 14分20秒 区間54位
総合 1時間10分09秒 総合47位

5区 5K
2年 神田 21分21秒 区間33位
総合 1時間31分30秒 総合44位

総合順位 44位 1時間31分30秒


男子
1区 10K
3年 横田 38分37秒 区間102位

2区 3K
3年 野村 10分39秒 区間71位
総合 49分16秒 総合96位

3区  8.1075K
1年 平 28分53秒 区間46位
総合 1時間18分09秒 総合83位  

4区 8.0875K
1年 小畑 30分42秒 区間71位
総合 1時間48分51秒 総合81位

5区 3K
3年 白石 10分06秒 区間18位
総合 1時間58分57秒 総合74位

6区 5K
1年 田丸 18分45秒 区間75位
総合 2時間17分42秒 総合72位

7区 5K
2年 水上 17分50秒 区間46位
総合 2時間35分32秒 総合69位

総合順位 69位 2時間35分32秒



僕たちの挑戦が終わりました。

結果は目指していたものに届きませんでした。

僕たちの一年間の頑張りが、都内で69位、44位だったということです。

言い訳はできません。

走ることが好きだ、練習がしたい、強くなりたい、その気持ちで負けたのです。

男子のレースが始まる時、100M先にまで響き渡る歓声が湧き起こりました。

これほどの想いが詰まったスポーツが他にあるでしょうか。

100校を超える都内の学校全てが僕たちと同じ気持ちで、それ以上の気持ちで臨んだレース。

個人の力ではなく、想いが強いチームが勝つ。

その戦いで僕たちは負けたのです。

僕が顧問になってから確実に一段ずつ上がり続けてきた記録も、ここで一度止まりました。

目に見えるもの、形に残るものばかり追い求めてきた成長ではこれ以上先には進めない。

目に見えないものを大切にし、

人として嘘をつかずまっすぐ生きていくことから始めよう。

なぜなら、こんな悲しい都駅伝はもう繰り返したくないから。

チーム全員がきちんとスタートラインに立つことができるよう、

僕も変わります。

去年とは違う方向で、

今度こそチームが一つになり、運をも味方につけることができるくらい、

それくらい誠実に1年間を過ごしていきたいと思います。

3年生はよくやりました。

本気で取り組みました。

僕の指導力不足です。

僕の人間的な器量が小さすぎたのです。

僕は変わらなければなりません。

もう二度と、3年生に「すみませんでした」と言わせることがないように。

3年生、

君たちには今年の都駅伝を誇りに思ってほしい。

チーム全体で気持ちを一つにして戦った、

その一点において今年の都駅伝は間違いなく最高だった。

そのチームを作り上げたのは紛れもなく君たちなのだから。

その君たちの頑張りを見て、たくさんの保護者も来てくれた。

法政の生徒たちも来てくれた。

君たちがこの1年間、目指し続けたことは無駄ではなかったと、

それを来年、後輩たちが必ず証明してくれる。

春のトラックシーズンの4継から、

来年の11月3日まで、

法政の歴代記録の更新をし続ける1年間に。

チームを作ろうと本気で目指し始めた最初の一年間を担った君たち、

そこでできなかったこと、悔しさを後輩たちが必ず背負ってくれる。

より高みを目指すためには、一度必ずかがまなければならない。

君たちはその一番つらい部分を背負ってくれた。

諦めない限り、可能性は無限。

チームが変わり続けている証拠に、

今年の3年生は都駅伝が終わってからも走ることを続けると言ってくれた。

こんなにうれしいことが、他にあるだろうか。



最後になりましたが、
法政高校陸上部始まって以来の大応援団でいらして下さった保護者のみなさん、レースが終わった後の差し入れは格別においしかったようです。
横田さんには早朝のビデオ撮影をしていただきました。
OGの丸田さんにはレースのビデオ撮影、高橋さんには写真撮影をしてもらいました。
2年生の保護者のみなさんにも写真撮影をしていただきました。
そして、現地に足を運ぶには遠すぎる距離から法政高校陸上部を応援してくださっている皆様からも、励ましの言葉をいただきました。
東京中のすべての高校が、それぞれ置かれた環境の中で最善を尽くし、この日を目指して努力をしています。
僕たちの活動を通じて、高校時代の葛藤を、夢を、負けても立ち上がっていく姿を届けられるよう、今後とも邁進していきます。
来年、この地に帰ってくるとき、法政高校史上最高のチームとなってスタートラインにつくことをお約束し、今年度の感謝に代えさせて頂きます。
今後とも変わらぬご声援の程、よろしくお願い申し上げます。

2015年11月3日

法政高校陸上部顧問
木村 越




2015年11月02日

2015 全国高校駅伝東京都予選に向けて

今年ほど都駅伝までの道のりが遠く感じたことはありませんでした。

チームになるために、心をつなげるために、全員の本気を問い続けました。その結果、いろんな部員を失いました。

走ることは楽しい、頑張る時だけ頑張ろうというスタンスでやり続けていれば、きっと辞めなくてもよかった部員達です。

残った部員たちの心にも大きな傷となって残りました。

一日一日が本当に長く、心を苦しめられる道のりでした。

それでも、

そんな中でもここに留まった部員たち。

近くの競技場が使えなかった冬、

1年生 が入らなかった春、

本気を問われ叱られ続けながらも全員がベストを更新し続けた夏、

そして大切な仲間の痛みに涙した秋。

自信がなくなりそうなときは夏合宿を思い出そう

挑戦することは決して怖いことではない

あの真っ青な空の下、

キラキラ輝く太陽のもと峰の原クロカンハーフを見事全員で完走したこと

あのときの距離を女子は5人で、

あのときの倍の距離を男子は7人で、

明日は走る。

全てを乗り越えてたどり着いた君達ならきっとできる。

走れなくなった仲間の想いも

献身的にサポートしてくれる仲間の想いも

そして僕の想いも全て

君達と一緒に走っているから。

つらくなったら思い出そう。

人は自分のためには頑張ることができないことを。

今、自分が頑張っている先に待っている仲間のことを。

選手として都駅伝を走る権利を持つのと同時に走ることができない仲間のために最後まで全力で走らなければならない義務がある。

息が切れそうなことが苦しいのではない

苦しいのは、あとになってあのときもっと頑張れたはずだと後悔すること。

明日、あの場でしか得られないものがある

都駅伝でしか変えられないものがある

チームになろうと決めたあのときから 一年、

ずっと苦しんできたのは全て今日のため。

君達が走ってきた道が間違っていなかったということを証明してほしい。

自分のためが難しければ、

僕のために証明してほしい。

明日の君達の頑張りが、

法政高校陸上部を変える時。

 

2015年11月2日

法政高校陸上部顧問

木村 越
2014年11月29日
2014 三鷹駅伝結果

三鷹駅伝の様子

今年の三鷹駅伝は、十分な練習もできず、怪我人も続出した状態で迎えました。
例年通りのチームだったらここまで辿り着かなかったと思います。
でも、チームは変わりました。
レース1週間前の練習が1回しかできなくても、朝早くから学校に来て自主練をしたり、昼休みの短い時間でトレーニングを続けました。
本当はもっともっとみんなのことを褒めてあげたい。
でも、本当の勝負は0.01秒の差で決まります。
短距離でも、長距離でも。
そういう悔しい想いを何度も味わってきた先輩達がいて、その時何もしてあげられなかった僕がいる。
もう、あんな想いを繰り返させたくない、ただそれだけです。
本気になった人間は、遺伝子の可能性を越えていきます。
君たちのライバル達は、君たちより優れた遺伝子と、環境と、そして本気で勝負してきます。
君たちが戦おうとしている舞台は、そういう舞台です。
じゃあ、どうすれば越えられるのか。
365日で勝負するしかない。
部活のない日、休みの日、試験期間、強いライバルたちでも他のことに気をとられるその瞬間に、どれだけのmarginal gainsを積めるか。
毎回の練習にどれだけ本気で準備して迎えられるか。練習は始まる前から始まっているのです。
そして、チームを作ろう。上辺だけの関係ではなく、ケンカもできる本当の信頼関係を。お互いのチームに対する想いをきちんと理解していれば、考え方が違う時に口論になっても、心の中心では繋がっていられる。そうしたケンカはチームに不協和音を生むことなく、チームをより強くする。
個人でも戦える強さ
自分より信頼できる仲間
それこそ法政高校陸上部の新たな可能性


法政高校陸上部男子

1区 3.2K区間 2年小宮山 10分19秒(設定10分35秒)
2区 2.6K区間 2年渡辺   09分07秒(設定09分06秒)
3区 3.2K区間 2年横田   10分54秒(設定10分51秒)
4区 3.6K区間 3年飯盛   10分45秒(設定11分06秒)
トータル 41分06秒(設定41分38秒) 5位入賞

法政高校陸上部女子A

1区 3.2K区間 3年三角 12分11秒(設定12分32秒)
2区 2.6K区間 1年平野 10分56秒(設定11分29秒)
3区 3.2K区間 2年渡辺 計測ミス(設定13分20秒)
4区 3.6K区間 2年岩橋 計測ミス(設定13分48秒)
トータル 50分06秒(設定50分39秒) 2位

法政高校陸上部女子B

1区 3.2K区間 1年冨沢 13分44秒(設定13分47秒)
2区 2.6K区間 1年茅原 11分45秒(設定12分07秒)
3区 3.2K区間 1年近藤 14分20秒(設定14分24秒)
4区 3.6K区間 1年小沢 14分45秒(設定15分18秒)
トータル 54分34秒(設定55分36秒) 4位
2014年11月03日
2014全国高校駅伝東京都予選結果

法政高校陸上部歴代区間記録
男子
1区10K    飯盛  33分19秒(2013)
2区 3K    安達  10分18秒(2012)
3区8.1075K  小宮山 28分38秒(2014)
4区8.0875K  奥野  29分26秒(2014)
5区3K     白石   9分54秒(2014)
6区5K     渡辺  17分48秒(2014)
7区5K     清水  17分10秒(2012)

女子
1区6K   松家 24分23秒(2012)
2区4.0975K 高橋 16分24秒(2013)
3区3K   三角 12分02秒(2012)
4区3K   高橋 11分36秒(2014)
5区5K   三角 20分12秒(2014)


都駅伝の様子(マネージャーの三浦さんが撮ってくれたものと、丸田さんのお父さんが撮ってくれたものです)

女子
1区 6K
2年 岩橋 24分29秒 区間38位

2区 4.0975K
3年 丸田 16分52秒 区間33位
総合 41分21秒 総合33位

3区 3K
2年 渡辺 12分49秒 区間45位
総合 54分10秒 総合35位

4区 3K
3年 高橋 11分36秒 区間10位(法政区間ベスト)
総合 1時間05分46秒 総合29位

5区 5K
3年 三角 20分12秒 区間21位(法政区間ベスト)
総合順位 26位 1時間25分58秒(ベストタイ) 


男子
1区 10K
3年 飯盛 33分37秒 区間34位

2区 3K
1年 早道 11分52秒 区間105位
総合 45分29秒 総合59位

3区  8.1075K
2年 小宮山 28分38秒 区間50位(法政区間ベスト)
総合 1時間14分07秒 総合60位  

4区 8.0875K
3年 奥野 29分26秒 区間58位(法政区間ベスト)
総合 1時間43分33秒 総合57位

5区 3K
2年 白石 9分54秒 区間24位(法政区間ベスト)
総合 1時間53分27秒 総合51位

6区 5K
2年 渡辺 17分48秒 区間48位(法政区間ベスト)
総合 2時間11分15秒 総合49位

7区 5K
2年 横田 18分26秒 区間79位
総合 2時間29分41秒 総合58位(法政ベスト)

総合順位 58位 2時間29分40秒(ベスト更新)

都駅伝が終わりました。
結果は自分達が目指していたものには届きませんでした。
文字通り身を削るような想いをしながら取り組んできましたが、それでも届きませんでした。
部員達の都駅伝にかける想いを知っていただけに、結果を出させてあげられなくて本当に悔しいです。
でも、一緒に努力した日々に対しては後悔していません。もう一度やり直しできたとしても、これ以上のことはきっとできないと思います。
We seized those days.
もし、高校で部活動をしていなかったら、
陸上部に入っていなかったら、
きっとこれほどの努力をすることはなかった。
こんなにドキドキしながら、次の日を迎えたことも、
あんなに苦しい想いをしながらも、あとになって振り返って、
やっぱりもっとできたはずだなんて思うこともなかった。
一生に一回できるかどうか、それくらいの挑戦を、来る日も、来る日も続けることも、
仲間たちと一緒に練習のあと夜空を眺めることもなかった。
井の頭トラック、武蔵野、済美、ランニング走路、上柚木、
そして峰の原、
3年生と続いた最高の冒険の日々にも一区切り。
君達と夢見た今日までの1日1日は何よりも輝いていました。
3年生、
君達と走った日々のことを
僕はきっと忘れない
人数が少なかった分、いろんなところに一緒に走りに行ったこと
もう手が届かない過去の思い出
たくさんの悔しい気持ちとともに
僕の心の中でいつまでも生き続ける。
そして、また明日から、君達から教えてもらったことを大切に、新しい目標に向かって走り出す。
If you can dream it, you can do it.
ーWalt Disney
諦めない限り、可能性は無限

保護者の皆様、在校生のみなさん、そしてOB,OG、またホームページを通じて応援し続けてくださる皆様、本日は沢山のご声援ありがとうございました。
本校陸上部始まって以来の大応援団で、選手も大いに励まされました。
僕は部員達の可能性を信じています。
来年もまた、新しい可能性とともに、この地に帰ってきたいと思います。
今後とも変わらぬご声援のほど、よろしくお願いします。

2014年11月3日
法政大学高校陸上部顧問 木村 越
2014年11月01日

2014全国高校駅伝東京都予選に向けて

本日、最終ミーティングが終了しました。昨日の練習では全員がベスト更新という驚くべき結果を出しましたが、ここまで辿り着くことができないのではないかと思ったこともありました。
これまでの4年間、同じことの繰り返しだったことは一度もありませんでした。
昨年上手くいったことが今年も上手くいくとは限らない、
人は変わらなければいけないのだと学ばされる日々でした。
そんな中でも一つだけ変わらないことがありました。
それは、部員達にとっての最高のゴールがあると信じること。
そのために毎日小さな挑戦をし続けるということです。

今年、部員の数は初めて30人を超えました。
そして、献身的に活動してくれるマネージャーが入りました。
全て4年前には夢だったことです。
信じて努力すれば、必ず努力は報われる、
It's easier said than done.(言うは易く、行うは難し)
生半可な覚悟では、ここまでたどり着くことさえできませんでした。
輝かしい未来を描き続けてきたからこそ、辿り着けたてっぺんです。

今年は男子が2名、女子が3名、3年生のメンバーでエントリーすることができました。
高校3年生で都駅伝に出場する、それは簡単なことではありません。
放課後の部活に出ること自体が難しい、毎朝5時半に起きて練習、昼休みに体育館でトレーニングをし続けた部員もいました。
最初は数名から始まったこうした取り組みが、いつしか後輩にも伝わって大きな輪を作りました。
全国高校駅伝に出場するチームはどこも風邪予防のマスクをしていると以前見せたことがありましたが、今年は3年生が自主的にマスクで予防している姿が見られました。
あと5年はかかると思っていた光景が目の前にありました。

部活動を指導してきて良かった。

そんな気持ちにさせてくれた今年の3年生にはありがとうという言葉しか思い浮かびません。

 山あり谷あり、決して平坦な道がなかったこの3年間、「もうお前達には期待しない、俺の言っていることを全く理解していない」と突き放した時も、翌朝、僕の期待を裏切ってしまったことを泣きながら謝りにきてくれたこともありました。

今日まで信じてついてきてくれてありがとう。

そんな3年生の姿を見て育ってきたのが、今年の2年生です。家での自主練のメニューをどうすればいいか相談に来たり、3年生のために今年の駅伝を走りたいと熱い想いを持ち、足りない自分を補うための努力を続けてきました。

For the strength of the pack is the wolf, and the strength of the wolf is the pack.
個人の力はチームの力のため
そして個人の力を高めるのもまたチームの力


昨年の駅伝のあと、自分はこんなことを書いていました。

「顧問になって3年、自分がイメージしてきたことを君たちは軽々と越えてきました。そんな僕がイメージする来年の都駅伝は、男子40位以内、女子16位以内です。今の自分たちにはまだまだ届かない未来ですが、あと1冊分、練習記録表を積み重ねた自分たちだったら、きっと夢ではなく、目標に変わっているはずです」

全くその通り。
君たちの先輩たちと築いた夢が
君たちの代で目標に変わる。
去年まで夢でしかなかったことが、今年は手の届くところに見えている。
きっとこれからどんなに長い人生を送っても、こんなに何かに夢中になって、痛いほどの努力をして、仲間と一緒に何かを達成したいと思える経験はない。
何千kmと走り続けてきた君達の前に残されているのはあとほんの数km。
最後のゴール。楽しもう。

君たちはこれまでも軽く僕の想像を越えてきた。
大丈夫、
必ずできる。

If you can dream it, you can do it.
描くことができた夢は、必ず叶う
ーWalt Disney

2014年11月1日
法政高校陸上部顧問 木村 越
2013年11月30日
2013三鷹駅伝結果

男子 
1区 2.9K区間  1年 渡辺 10分06秒(3分28秒/km) 区間13位
2区 2.6K区間  1年 白石  8分30秒(3分16秒/km)  区間4位
3区 3.2K区間  2年 奥野 11分11秒(3分29秒/km) 区間7位
4区 3.8K区間  2年 飯盛 11分27秒(3分00秒/km) 区間3位
トータル12.5K 4位 41分14秒 (3分18秒/km)

女子
1区 2.9K区間  2年 丸田 10分58秒(3分46秒/km) 区間2位
2区 2.6K区間  2年 高橋 10分03秒(3分51秒/km)区間2位
3区 3.2K区間  1年 岩橋 13分17秒(4分09秒/km)区間3位
4区 3.8K区間  2年 三角 14分46秒(3分53秒/km)区間3位
トータル12.5K 2位 49分04秒 (3分55秒/km)
2013年11月03日
 2013全国高校駅伝東京都予選結果

 今日は全国高校駅伝東京都予選でした。
 A lifetime of training for just one race.
 この日のためにずっと練習してきました。1つ1つの練習が、挑戦でした。自分にこの練習ができるか。自分の限界を知ることは誰だって怖いのです。その恐怖心と向き合い続けた1年間。勇気を持って前に進むことでしか、得ることができない栄光です。
 
男子 都駅伝
  10K区間 2年 飯盛 33分19秒(設定32分54秒) 区間 28位
             (昨年33分44秒(3分22秒/km)   区間 48位)
           3K区間 1年 庄   11分31秒(設定12分08秒) 区間 101位
8.1075K区間 2年 奥野 30分53秒(設定29分48秒) 区間 91位
            (昨年31分12秒(3分51秒/km)   区間 88位) 
8.0875K区間 1年 渡辺 31分48秒(設定31分37秒) 区間 80位
     3K区間 3年 安達 10分36秒(設定11分07秒) 区間 40位
            (昨年10分18秒(3分26秒/km)   区間 51位)
     5K区間 1年 白石 18分03秒(設定18分45秒) 区間 49位
     5K区間 3年 岩井 18分03秒(設定18分20秒) 区間 61位
            (昨年18分46秒(3分45秒/km)  区間 68位)
       
      総合 2時間34分05秒 総合68位
     (昨年 2時間32分31秒 総合63位)


女子 都駅伝
     6K区間 3年 松家 24分23秒(設定24分22秒) 区間 35位
            (昨年25分08秒(4分11秒/km)   区間 35位)
4.0975K区間 2年 高橋 16分24秒(設定17分29秒) 区間 24位
            (昨年17分47秒(4分20秒/km)   区間 42位)
     3K区間 1年 岩橋 12分40秒(設定12分10秒) 区間 37位
     3K区間 2年 三角 11分51秒(設定11分45秒) 区間 13位
             (昨年12分02秒(4分00秒/km) 区間 18位) 
     5K区間 2年 丸田 20分40秒(設定20分14秒) 区間 22位
            (昨年21分40秒(4分20秒/km)  区間 40位)
   
     総合 1時間25分58秒 総合26位
    (昨年  1時間29分56秒 総合35位)

 都駅伝が終わりました。
 今日見た景色は、自分が高校3年生の時に見たものと同じでした。
 人はこれほどまでに一つのことに熱中できるのか。
 頑張った分だけつらい思いをし、諦めないことを選んだ分だけ苦しまなければならないけれど、それだけの価値があるからこそ、頑張れる。
 一体、世の中に、それほどの価値を見出すことができるものが他にあるのか。
 日本で一番になったわけでも、メダルをもらったわけでもないけれど、間違いなく、高3のあの夏、自分は他の誰も体験したことのない特別な思い出を作ることができた。
 そのときの気持ちが、僕が今日この場所にいる理由であり、何か苦しいことに出会ったとき、グッとこらえて前に進む力を与えてくれた宝物です。僕は、あのとき、はっきりと心に誓いました。教師になって、生徒たちにこういう気持ちを体験させたい。最後の瞬間にとめどなく涙が出るほど、悩んだり、苦しんだりさせたい。僕にだってできたことだから、やり方さえきちんと伝えれば、誰にだって必ず受け渡すことができるはずだと。
 今日、法政高校陸上部は一丸となって戦いました。それは走った選手だけでなく、応援地点を全コースバランスよく配置できるように分担し、計画した部長の松野さんを始めとして、サポート、応援を心から送った全員の勝利です。もちろん、そこには僕も含まれます。僕たちは一緒に戦ったのです。
 1年目にできなかったことが2年目にできるようになり、2年目にできなかったことが今日できました。それでも、みんなの心の中にあるのは、きっと「自分たちはまだまだこんなものじゃない」という気持ちだと思います。心の奥底に湧き上がる、大きな自分の可能性、きっと来年の自分の姿をイメージできたことだと思います。
 顧問になって3年、自分がイメージしてきたことを君たちは軽々と越えてきました。そんな僕がイメージする来年の都駅伝は、男子40位以内、女子16位以内です。今の自分たちにはまだまだ届かない未来ですが、あと1冊分、練習記録表を積み重ねた自分たちだったら、きっと夢ではなく、目標に変わっているはずです。
 最後になりましたが、今日は本当にたくさんの方々に応援していただきました。
 寒い中、長時間応援してくださった保護者の方々、陸上部OB、法政の高3生のみなさん、会場にはお越しになれなくてもHPを通じて応援していただいた多くの方々に改めて感謝の気持ちを伝えたいと思います。本当にありがとうございました。自分たちは来年、一回り強くなってまたここに帰ってきます。

2013年11月02日
2013全国高校駅伝東京都予選 前日
 
 顧問になって3回目の全国高校駅伝東京都予選がやってきます。1年目の駅伝は、女子は人数不足のため男子のみ。2年目の去年は、女子は1,2年生だけのチームでの参戦。そして、3年目。春、新入生を受け入れる態勢が完全に整っていた僕たちは、自然と昨年よりもたくさんの新入生が説明会に来てくれることを予測してしまいました。
 しかし実際は、厳しい状況でした。何としても女子短距離で4継の人数を揃えたい、その一心で勧誘を続けた春。そして何とか女子が4人揃い、2年生の齋藤さん、谷川さんは高校で初めて4継に出場することができました。それまで1年間、4継が組めない中でも努力を怠らなかった2年生が1年生を大切にし、育てた結果、新人都大会出場という素晴らしい結果もついてきました。
 3年生男子短距離メンバーは、相次ぐ怪我に悩まされ、本来の力を存分に発揮することができませんでした。しかし、そのことが4人に夏の大会後も秋の大会まで練習を継続するという決断をさせました。僕にとって、彼らとの時間が伸びたことは非常に大切なことだったと思っています。想っていてもなかなかうまく伝わらないこともあります。タイミングだったり、一緒に何かをすることだったり、でも一番必要だったのはもう少しの時間でした。だから、ありがたいことでした。
 願えば叶う、
 諦めないこと、
 チームの力で個人の力を限界以上に高めること、
 都大会出場を決めた時の女子4継メンバーの感動の涙、
 男子短距離陣の3年生としての部活に対する姿勢、
 短距離メンバーが示してくれたチームとしての絆の力を駅伝メンバーはしっかりと見てきました。
 学校によっては短距離、中・長を完全に分けて顧問も別にして活動しているところもあります。中には、お互いのことを認め合おうとせず、お互いのことを悪く言っているチームもあります。しかし、僕たちは違います。法政高校陸上部は、短距離の強さを見て、自分たちもやるぞと思う中・長がいて、中・長の粘りをみて、自分たちも頑張ろうと思う短距離がいます。
 いつも一緒に練習して、一緒に反省して、一緒に合宿をやってきました。効率という点で見たら非効率かもしれません。でも、僕は知っています。大切なのは、チームとしての一体感であり、チームに対する誇りであることを。
 法政高校陸上部、この1年、何度僕はこの文字を書いてきたでしょうか。僕は法政が大好きです。大学に行く時も、法政を背負うつもりで行きました。思ったような環境でなくモチベーションを落としそうになった時も、法政に対する誇りが自分のことを支えてくれました。君たちは一人じゃない。法政という名でつながるたくさんのつながりがあります。君達がその仲間たちと過ごしてきた時間、積み重ねた練習は、練習記録用紙を1冊の本と同じ重さにまで積み重ねました。
 大丈夫。絶対に最高の走りができる。仲間と駆け抜けた日々が力を与えてくれ、その仲間たちからの声援は、明日何よりも大きな力となって君たちの背中を押してくれる。法政高校陸上部、君たち以上のチームがどこにある!

 For the strength of the pack is the wolf,
  and the strength of the wolf is the pack. ―Rudyard Kipling 
 * strength:力 pack:おおかみの集団
 
 個の力はチームの力のためにあり、
 チームの力は個の力のためにある。
 
 2013年11月2日
 法政大学高校 陸上部顧問 木村 越
2012年11月04日
 おはようございます。
  今日は三鷹駅伝でした。学校のHPにも紹介されました。
 二日連続の駅伝。こんなこと挑戦するのも法政くらいだと思います。
  日頃お世話になっている、愛する三鷹市に僕たちが貢献できることといったら、走ることくらい、それならせめて、一生懸命走ろうということで走りました。
  とにかく前だけを見続けて進んできた法政大学高校陸上部、結果を出すためだけに頑張るのではなく、一歩一歩、毎回の練習での成長を大切に走り続けてきました。
  その成果です。
  ご覧ください。

  三鷹市民駅伝
  一般男子の部
  法政高校男子長距離
  1区 2年 岩井
  2区 1年 奥野
  3区 3年 内山
  4区 1年 飯盛
  6位入賞 41分50秒

  法政高校男子短距離
  1区 2年 渋谷
  2区 2年 都築
  3区 2年 大曽根
  4区 2年 安達
  11位 45分28秒

  一般女子の部
  法政高校女子
  1区 3年 瀧澤
  2区 1年 谷川
  3区 1年 丸田
  4区 2年 松家
  優勝 50分31秒(2位と2分近くの差をつけて)

  去年の三鷹駅伝では、女子は人数がそろわず、他の部活から2名の助っ人を借りての参戦でした。
  たった一年でも、大きな成長ができることを証明しました。
  男子も、まだまだこんなものではありません。たとえ、来年も二日連続の参戦となったとしても、それでも確実に3位に入れるように強くしていきたいです。
  女子は、ここから何連覇できるか、その記録にチャレンジです。そして、都駅伝では、2年後の関東大会出場を目指します。
  
  最後になりましたが、たくさんの保護者の方々、法政大学駅伝友の会、交友連合会、後援会の皆様には多大なるご支援、応援をいただきました。ありがとうございました。
2012年11月04日
三鷹駅伝2012年度結果

  一般女子の部
  法政高校女子
  1区 3年 瀧澤 区間3位 12分16秒@3分57秒
  2区 1年 谷川 区間賞  10分28秒@4分01秒
  3区 1年 丸田 区間3位 13分00秒@4分03秒
  4区 2年 松家 区間賞  14分47秒@3分53秒
  優勝 50分31秒(3分58秒/km)

  一般男子の部
  法政高校男子長距離
  1区3.1km 2年 岩井  10分13秒@3分17秒
  2区2.6km 1年 奥野   8分43秒@3分21秒
  3区3.2km 3年 内山  11分06秒@3分28秒
  4区3.8km 1年 区間3位 飯盛 11分48秒@3分06秒
  6位入賞 41分50秒(3分17秒/km)

  法政高校男子短距離
  1区 2年 渋谷 11分06秒@3分34秒
  2区 2年 都築 9分28秒@3分38秒
  3区 2年 大曽根 12分09秒@3分47秒
  4区 2年 安達 12分45秒@3分21秒
  11位 45分28秒(3分34秒/km)
2012年11月03日
 おはようございます。
  今日は全国高校駅伝東京都予選会がありました。
  
  顧問になってから2年目。
  
  今日の駅伝で感じたことを言葉にするのは本当に難しいことです。
  この日のためにやってきたんだなぁと思いました。
  
  そして、どんなにやり直したいと思っても、また1年あと。
  
  僕たちがいろんなものの選択肢の中から走ることを選び、まっすぐ取り組んできた結果です。 
 
  ありがとうございました。
  

  全国高校駅伝東京都予選会
男子
 2011年度 90位→2012年度 63位
    10K区間  1年 飯盛 33分44秒(3分22秒/km) 48位
     3K区間  2年 安達 10分18秒(3分26秒/km) 51位
8.1075K区間  3年 内山 30分29秒(3分45秒/km) 83位 
8.0875K区間  1年 奥野 31分12秒(3分51秒/km) 88位 
     3K区間  2年 橋  10分52秒(3分37秒/km) 58位
     5K区間  2年 岩井 18分46秒(3分45秒/km) 68位
     5K区間  3年 清水 17分10秒(3分26秒/km) 23位

総合 2時間32分31秒(3分36秒/km)

女子
 2011年度 人数不足→ 2012年度35位
     6K区間  2年 松家 25分08秒(4分11秒/km) 35位
4.0975K区間  1年 高橋 17分47秒(4分20秒/km) 42位
     3K区間  1年 三角 12分02秒(4分00秒/km) 18位 
     3K区間  2年 吉村 13分19秒(4分26秒/km) 47位 
     5K区間  1年 丸田 21分40秒(4分20秒/km) 40位
総合 1時間29分56秒(4分15秒/km)

  法政高校陸上部はこれからも自分たちの可能性を最後まで信じて、嫌なこと、苦しいことから逃げずに努力し続けます。そしてまた来年、今年の自分たちよりも数倍強くなった自分たちで、今年は見ることさえ叶わなかった夢を実現させたいと思います。
  
  そして、明日は三鷹駅伝です。応援よろしくお願いします。
2012年11月02日
 おはようございます。
  いよいよ明日、全国高校駅伝東京都予選会です。
  
 <前日ミーティング>
  今日のミーティングでは、必要な物の配布などを行い、当日の流れを確認しました。
  あとはゆったりと、落ち着いて、当日を迎えてください。

  思い返してみれば、本当にいろんなことがあった半年でした。
  顧問の立場からすれば、去年初めて陸上部の顧問になり、自分がイメージしている部活の姿と、それまでの陸上部の在り方に大きな隔たりがあり、大きな波がありました。そして、2012年を迎えて、元旦のランニング中に不思議な予兆を経験し、何となく今年は凄いことが起きそうだと思っていました。
  そして、新入生歓迎会に向けて半年前から準備していたスライドショー、部員が一生懸命走っている格好いい姿を普段は見てもらえない分、この機会に新入生にしっかりみてもらいたい!という気持ちで作りました。歓迎会前日はワクワクして眠れませんでした。そして、現在の幹部たちの当日の話。自分もホールで見ていました。それまでいろんな部活が面白おかしく説明している中で、陸上部のスライドショーが流れたあと、雰囲気が一瞬にして変わったのを感じました。そこで、君達が言った言葉は、本当に清清しく、立っている姿勢一つとっても伝わるものがあったと思います。そして、最後の一礼。何も指示していませんでしたが、君たちの心の真っ直ぐさが自然とそうさせたのだと思います。
  僕は一人、泣いていました。教員室に戻ってきてから、高1の担任の先生に、陸上部の説明、何だか本当に清清しくてよかったです、と言われたときは本当にうれしかったです。
  そして、幹部を中心に説明会への呼びかけを行い、歓迎会のあと、説明会の会場に向かいました。そこには、目を見張るほどの新入生が集まっていました。その時、僕は元旦の予兆が何だったのか、わかった気がしました。
  今年はきっと何か起きる。
  そこに集まってくれた新入生全員が陸上部に入ってくれたわけではありません。来年は、集まってくれた人全員に陸上部の良さが伝わるように、新しい幹部と一緒にもっともっと工夫していきたいと思います。もちろん、法政高校陸上部の良さを包み隠さず伝えるという意味であって、面白おかしくするという意味ではありません。
  
  そして、縁あって、現在の8人の新入部員が入ってきてくれました。
  中学から陸上をしていたのは、短距離の齋藤さん、谷川さん、中距離の松野さん、長距離の奥野君だけで、実質、みんなで一からスタートする形になりました。最初はフォームも定まらず、本気で走ってもジョックのようなスピードしか出なかった新入生たちが、厳しい練習を積んでいく中で、大きく成長していくのを見るのは、驚きであり、やりがいを感じさせるものでした。
  今年から発足させたコーチ制度で、星川コーチ、そして田中コーチという強力な助けを得て、法政高校陸上部がこれからも成長し続けるサイクルを生み出すことができました。
  その後の春のトラックシーズンを終え、夏合宿に突入しました。同じ目的を持ったもの同士が、24時間を共に、走るための最高の環境で過ごす充実感は、今でも忘れられません。・・・早く夏合宿に行きたいですね。
  とにかく、ひたすら、君たちは走り続けてきました。努力は必ず報われます。他の学校と比べても、負けていません。もちろん、去年からのスタートなので、まだまだ強くなるために必要なことが全てできているとは言えません。甘い部分もたくさんあります。それでも、僕には一つだけ譲れない信条があります。それは、部員の望むこと、そして顧問の望むこと、両方が一致しないと本当の意味での成長にはつながらない、という考え方です。僕の気持ちに、君達が答え、少しずつ、少しずつ、でも確実に変化していく部活をお互いに作り上げてきました。一緒に作り上げてきたからこそ、自信をもって言えることがあります。
  君たちは間違いなく最強の陸上部員だ!
  自信を持って、行ってこい!
Playing for yourself wins trophies; playing for your team wins championships.
Tommy Lasorda(manager of the LA dodgers baseball team)



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